砂手紙のなりゆきブログ

KindleDPで本を出しました。Kindleが読めるデバイスで「砂手紙」を検索してください。過去テキストの一覧はこちら→http://d.hatena.ne.jp/sandletter/20120201/p1

文庫本一冊ぐらいの長さの小説を一つ仕上げるのにかかる時間は180時間ぐらい

どうも、秋アニメ(という設定)の話はうまく行かないので、それと関係する別の話を書きはじめました。要するに冬アニメ(という設定)。1作目は春のそよ風を感じながら書いた春アニメ、2作目はなかなか眠れない夜の暑さの下で書いた夏アニメで、これが3…

ぼくが見たいのは映画の話ではなくどういう角度から撮るかという演出

3人の悪者(詐欺師)がいます。男性がふたりで女性がひとり。 女性がコーヒーを入れてカウンターのところにふたつ置きます。 コーヒーがアップになるとその奥のドアが開いて、男Aが入ってきて言います。「次の獲物が見つかりましたよ。利権で儲けている現…

2006年に作られた、2017年設定のアニメ(LEMON ANGEL PROJECT)

アニメ『LEMON ANGEL PROJECT』は、2006年1月から3月に放映された、2017年11月にデビューするという設定になっている6人のアイドルグループを描いた話です。その時代に考えられた未来なので、今となってはごく普通のものに思われているものが存在しない、も…

なぜ吉本隆明が昔の全共闘系若者に支持されたかを考える呉智英の説

呉智英『吉本隆明という「共同幻想」』(2016年、ちくま文庫)は、吉本隆明のテキストを21世紀的に解釈するためのわかりやすい読み物になっています。要するに、なぜ1960年代当時の、主に全共闘世代に支持されたかについての想像を助ける手がかりになります。…

吉本隆明とは何だったのか(吉本隆明という「共同幻想」)

呉智英『吉本隆明という「共同幻想」』(2016年、ちくま文庫)は、1960年代から1980年代にかけて、大変もてはやされた吉本隆明という評論家について、21世紀的な知見をもってぶった切っている痛快苦虫系の本です。 吉本隆明に関しては、吉本ばななのお父さん…

校正とは別の面倒くささを山本弘『翼を持つ少女』(創元推理文庫)で考える

山本弘『翼を持つ少女 上』(2016年4月28日発行)は、冒頭に「ビブリオバトル公式ルール」の「ルールの補足」として、以下のようなテキストがあります。『4 全発表参加者に紹介された本の中で「どの本を一番読みたくなったか?」を基準に参加者全員で投票を…

自分の倍の年の人の考えはわからないし、半分の年の人の考えは忘れている(機動戦士ガンダム)

たとえば、あなたが小説を書いているとして、30歳だったとしましょう。 物語の中に60歳の人を出そうと思っても、多分うまく書けない。既成のテンプレートをなんとかして、想像で補うしかないので、どうもその内面まではきっちり書けないはず。 逆に15歳の人…

ギャグネタは古いほうから使って行く

こんなギャグがあるとします。『彼は連合軍がノルマンディに上陸したという知らせを聞いたときのロンメルみたいな顔をした。』 でもって、こんなギャグもあるとします。『彼は巨大不明生物が鎌倉に再上陸したという知らせを聞いたときの内閣官房副長官みたい…

『おれのふたごの妹はひとりだが6人いる』解説者と分析者のためのあとがき

作品が完成したので、あとがきを書きました。 kakuyomu.jp 自作自註というのは面倒くさいが、やっておかないと勝手な・余計な解釈をする人もいるのでいやいややる、と三島由紀夫(だったかな、とにかくえらい作家)が言っていたので、別にえらい作家ではない…

信頼できない語り手が一人いる物語は、物語の中のすべての人物が信頼できない

アガサ・クリスティー『アクロイド殺し』のメタ構造はさまざまな発展の可能性を生みました。 クリスティーがその小説の中でやったことは、「信頼できない語り手」をひとり設定したことです。 でも、それだったら当然、なんでひとりだけという設定でいいのか…

落語のオチとホラーの違い(紙入れ)

落語「紙入れ」は、「知らぬは亭主ばかりなり」の浮気者と人妻とその旦那の話です。 職人の浮気者は旦那の留守にあれこれやるんだけど、うっかりして自分の紙入れを浮気現場(人妻の家)に置き忘れてしまう。 旦那は浮気者の親方にあたる者なので、どうにも…

21世紀のミステリの3原則

昔の本格ミステリの原則(ノックスの十戒とかヴァン・ダインの二十則とか)は、やたら「○○であってはならない」「○○しなくてはならない」というのがあって鬱陶しいんで、今風の本格ミステリっぽいものの原則を考えてみます。1・犯人は誰でもいい2・犯行の…

『風と共に去りぬ』をNHKの朝ドラみたいにしてみる

はじめに豆知識。 映画化の際、原作者のマーガレット・ミッチェルが「レット・バトラーは誰がいいですか」って聞かれたときの答は…。 答は…。 答は、グルーチョ・マルクス! ああ、それも悪くないかもなあ。あの詐欺紳士っぽいところぴったりだ。 それはとも…

真紅の王(クリムゾン・キング)と『ロミオとジュリエット』の関係

『ロミオとジュリエット』を何も知らないで鑑賞する(もしくは、読む)と不思議なのは、「なんでこんなにロミオのモンタギュー家とジュリエットのキャピュレット家って仲悪いの?」ってことです。 これの起源は、神聖ローマ帝国の皇帝であり、シチリア王にも…

ひとりロミオ貫一とジュリエットお宮

これの元ネタは笑福亭仁鶴が「くしゃみ講釈」の中で語った寄席演芸の芸です。 そもそもは『金色夜叉』のお宮と貫一を、ひとりの芸人が顔を半分ずつに塗り分けて、こっち向いたらお宮で、反対向いたら貫一をやる、という、誰の迷惑にもならない芸(仁鶴・談)…

シェイクスピア『ロミオとジュリエット』の真犯人は誰か

映画で一番よく知られていた『ロミオとジュリエット』は1968年のフランコ・ゼフィレッリ監督作品ですかね。元ネタがくだらないので、これも含めて、作られた映画もだいたいくだらない。基本プロットみたいなのを頂いて作り直した『タイタニック』(1997年)…

ボブ・ディランのノーベル文学賞受賞記念で過去記事に言及する

これですな。 sandletter.hatenablog.com 似たようなこと書いておくと、この時代のボブ・ディランってアレン・ギンズバーグと友達で、ランボーやヴェルレーヌといったフランス象徴主義の詩を、多分英訳で(「Louise Varese や Wallace Fowlie あたり」の訳で…

架空世界を作るには

架空世界を作るには、まず太陽系を中心にした半径100光年の球形の銀河光世紀地図を使って、モデルになりそうな星(恒星)を決めます。 舞台にする惑星と恒星の距離は、恒星がどのくらいのエネルギーを放出しているかで決まり、同時にその惑星における1年(…

小説の冒頭で一番よかった作家はというと

どうにも小説の、エピソードごとの書き出しに難儀しているので、昔の作家をパクることにしました。 すでに死んでいる外国人作家(著作権切れてる人)の、ちゃんとした翻訳を参考にテキストをいじって使う。 まず図書館に行って、古い文学全集(1960年代末か…

昔のライトノベルは少年漫画みたいで面白いんだけど、いつから冷笑系がメインになっちゃったのか

昔、と言っても21世紀になってからの男性向けライトノベルですが。 おれは! 絶対に! あの子を守る! みたいな感じがあって、これはこれでけっこう悪くないのです。 でも最近のラノベ読んでると違うんだよね。 え? おれがあの子を守るの? はいはい、守り…

そう言えば『天元突破グレンラガン』のカミナって利き腕はどちらなの?

なるべくネタバレしないように語ると、『天元突破グレンラガン』(2007年)のカミナというのは、物語のほぼヒーローです。本当のヒーローであるシモンからはアニキと慕われ、そのカリスマ的言動は物語を動かす原動力になり、カミナシティに巨大な像が立てら…

左利きの役者でロバート・デ・ニーロ以外に有名な人

日本人では松方弘樹です。 映画『修羅のみち』シリーズ(2001年~2005年)では哀川翔主演映画の悪役(ヴィラン)として出演し、銃を向けあったときには哀川翔が右手・松方弘樹が左手持ちになって実にかっこいい。 このあたりの絵が『魔法少女リリカルなのは…

東京オリンピック・マーチと夏休みマーチ

1964年の東京オリンピックのときに作られた「オリンピック・マーチ」に歌詞をつけます。 高校生の夏休みの歌です。きーた きーた 夏休みだよぼくらの夏休みだよ海に行って (さあ)花火やって (さあ)スイカ食べて山に行って (さあ)花火やって (さあ)ゴ…

左利きによるロバート・デ・ニーロの例の奴の有名な物真似

映画『タクシー・ドライバー』(1976年)で、ロバート・デ・ニーロは鏡に向かって以下のように言って、カシャカシャッと腕に仕込んだ拳銃を出します。(以下、英語版ウィキペディアより引用) You talkin' to me? You talkin' to me? You talkin' to me? The…

鮎川哲也『黒いトランク』の謎

(以下ネタバラあるので注意) 本格ミステリとして読んでおかなければならない名作ということになっている鮎川哲也『黒いトランク』を読みました。 あれは、トランクの入れ替えトリックとアリバイトリックをかっちりやってて、鉄道好きの人でも満足できる時…

スコット・ジョプリン「パイナップル・ラグ」と自主制作映画「学校の出口」と夏休みの歌

今書いている小説の中で、映像音響部というクラブが映画『工場の出口』(1895年)と同じような場面を、夏休みのはじまり、一学期の終業式のあとに学校の校門を出て来る生徒たちで撮影するエピソードを書こうと思いました。 オリジナルは無声映画なんですが、…

映画『三つ数えろ』の謎

ハワード・ホークス監督がレイモンド・チャンドラーの小説『大いなる眠り』(1939年)を映画化した『三つ数えろ』(1946年)は、何度見ても話の筋がわからない、ハンフリー・ボガートが何言ってるかさっぱりわからないんだけど、とりあえず見ておかなければ…

最近更新をサボっているこのブログの1日のview数が、毎日書いて7万5千字にもなった小説のトータルのview数よりも多いのが納得いかない

小説のview数が少ないのはまあ、そんなものかな、って思う。 これがもう、誰にも読まれなくても小説書くの楽しいんだよね、今のところ。 ぼくのブログも、はじめて半年ぐらい1日10viewって日々だったんで、要するにもう少しマメにブログ書かなくちゃ、って…

シネシャモ日記っていうブログ、映画が好きな人にはおすすめ

ぼくのブログは、はてなブログ以外は原則としてリンク張らないことにしてるんですが、普通に「シネシャモ日記」で検索するとたどり着けます。『DVDと洋書で映画を楽しむブログ。シネシャモはシネマとシシャモの造語なり。居酒屋で仲間とシシャモを食べている…

フシギというか、ファンタジー要素のないアニメを最初に見たのは『true tears』(2008年)かなあ

あの時も今も、なんであの話をアニメでやる必要があったのかわからない。心の中の名作のひとつですが。 同じ年に放映された『とらドラ!』はまあ、こんな子はいそうにない、という部分でちょっとファンタジーが入ってる。 最近は現代学園ものでも、変な子設…