砂手紙のなりゆきブログ

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映画『三つ数えろ』の謎

 ハワード・ホークス監督がレイモンド・チャンドラーの小説『大いなる眠り』(1939年)を映画化した『三つ数えろ』(1946年)は、何度見ても話の筋がわからない、ハンフリー・ボガートが何言ってるかさっぱりわからないんだけど、とりあえず見ておかなければいけない映画ということになっています(後者の問題は、日本人なら日本語字幕で適当にわかったつもりになれます)。
 殺人事件の犯人が誰なのか、については、監督にも作者にもわからなかったようです。
 ハワード・ホークス監督は、プロットにはあまり意味はない、という発言をしています。
 また監督はチャンドラーに電報で「ピートを殺したのは誰だ」って聞いたら「ジョーだよ」って回答をもらったらしいんだけど、「ジョーは沖にいるんだからできるはずがない」ってやり返したらしいです。
 犯人(真犯人)なんてどうでもいい、ってところがヌーベルバーグの人たちに気に入られたんだろうな。
 なお、『マルタの鷹』を映画化したのは何人もいますが、一番有名な人はジョン・ヒューストン(1941年)。ホークスが『マルタの鷹』作ってたらそれはそれで名前的に面白いんですけどね。
 ジョン・フォード監督が役者としてよく使ってたのはジョン・ウェインで、ハワード・ヒューズハワード・ホークスに金を出して作らせたのが『暗黒街の顔役』(1932年)で、ハワード・ヒューズの伝記的映画は『インビクタス』じゃなくて『アビエイター』(2004年)で、マーチン・スコセッシ監督。
 でもってもう、あの蒸気機関車が出てきた映画で、映画史上に残る失敗した大作の作品名と監督誰だっけ、って検索してもそれだけでは出てこない。なんかジョン・ミリアスじゃないよなあ、そうだ、トミノみたいな名前で、マイケル・チミノ監督、『天国の門』(1980年)だった。
 あのころの映画って、やたら長い映画多かった印象なんだよね。実際にはそんなことないんだけど。