砂手紙のなりゆきブログ

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金色の髪と銀色の髪(這いよれ! ニャル子さん)

 最近はもう、先が気になる放映中のアニメをしっかり追ってみるってことはあまりないんですが、ひだまり…じゃなくて『きんいろモザイク』は先をあまり気にしないでダラダラと見られるアニメなので見ています。
 製作はStudio五組なんで『Aチャンネル』に割と近いですかね。イギリスから来た金髪で小さいアリス・カータレットと、なぜかみんなに丁寧語で話す緑色の髪の大宮忍と、その友だちが出てくる。
 音響監督はぼくが最も信頼している明田川仁だし、緑色の髪の子が主人公のアニメなんてひさしぶりだ。登場人物みんな日常とは少し違う色の髪してるアニメが久しぶりなのかな。色はオリーブ(緑)、ネイビー(青)、マルーン(赤)と軍事色です。金髪も砂漠の狐色と見えなくもない。
 で、このアニメには金髪の子がもう一人、九条カレンって子がいるんですが、微妙に、ではなく明らかにアリスと金髪の色変えてるんですね。具体的には、アリスの金髪は影の色が明るい赤なんだけど、カレンのほうはもう少しブラウンっぽい感じ。ネットの色見本ではtanって表現されてるんですが、日本語だと玉蜀黍色かな?
 多くのアニメは後者のように、影になっている部分を暗く(明度・彩度を落として?)表現しているわけなんで、本当は多分アリスのほうが普通じゃないアニメ表現なんですが(実写でそんなの見たことないし、可能なのかどうか不明です)、今となってはそんなに違和感ないですね。
 ぼくがはじめて金髪で「暗いところを暗くない」色で表現したアニメとして記憶に残っているのは『ぱにぽにだっしゅ!』のベッキー(レベッカ宮本)さんだったかな。なにしろ影がピンクとか明るい紫だったんですよ。俺の目がおかしいのかと思ったらそんなことはなかった。
 アニメの技術として透過光がしっかり使えるようになったのは、デジタル化に伴ってのことなのでしょうが、ぴかぴか光ったりグラデーションだったりする髪の毛というのは最近だともう普通です。
 本当だと金色というのは「きんいろモザイク」のイギリス人の髪の毛の色じゃなくて、彼女たちの制服のボタンの色みたいに、もう少し暗いものだったはずです。比較対象として最近のアニメだと、『織田信奈の野望』がわかりやすいかな。東映動画的金髪(とその陰影のつけかた)ですね。
 それにしても気になるのは、果たして「金髪」と「銀髪」というのは、原則として白黒で表現される漫画の中で描きわけられるもんなんですしょうか。古い少女漫画ですが、『ツーリング・エクスプレス』のメイン登場人物二人(インターポールの刑事シャルル・オージェと、殺し屋ディーン・リーガル)は本来金髪と銀髪なんですが、白黒の漫画の中だと巻き毛・直毛ぐらいでしか区別つかないですね。
 アニメの中で、ああこれは銀髪だなぁ、と思ったのは『這いよれ! ニャル子さん』のニャル子さんですか。でも漫画版(白黒)立ち読みしてみたら、やはりこの子は金髪なのか銀髪なのかわからない。今も昔も難しいもんだなぁ。