砂手紙のなりゆきブログ

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埼玉県立浦和西高校の謎(おおきく振りかぶって)

 アニメ『おおきく振りかぶって』を見ていて気になるのは、主人公たちがいる西浦高校の応援のリアルなショボさと、高校生の私服です。学校のモデルになっているところは「埼玉県立浦和西高校」なんですが、ウィキペディアに掲載されているだけでもびっくりすることが多くて感心します。
 まず、浦和西高校には「制服」というものがありません。学校に行くときには好きな服を着ていいらしいです。他の高校の制服を着てきてもいい、と書いてあるけど、それはちょっとダメなんじゃないかな。実在しない高校だったら多分大丈夫だと思いますが、それだとただの高校生のコスプレしているリアル高校生ですね。なんでそうなったかというと、例の「学園紛争」という奴と関係あるらしくて、1960年代にそういう運動が起こって、1970年代に廃止しちゃったみたいです。多くの高校は、やっぱ制服あったほうが便利という判断で元に戻りましたが、この高校は昔のまま。
 さらに、有名なことなんですが、山本鈴美香さんのテニス漫画『エースをねらえ!』の「西高校」と、ひぐちアサさんの野球漫画『おおきく振りかぶって』の「西浦高校」とは同じ高校です。要するに著者(漫画家)が同じ浦和西高校出身で、『エースをねらえ!』は1970年代の、『おおきく振りかぶって』は21世紀の同じ高校です。なんかテニスコートはもうなくなっちゃったみたいですが。
 それから、浦和西高校は、実は「浦和」の「西」にはありませんでした。今はもうさいたま市になって見分けつきにくいんですが、「さいたま市浦和区」の「北」のほうにあります。西だったら京浜東北線の西側にあると思うんですよね。
 一番びっくりしたのは、生徒会誌(かつての文芸部誌)の名前です。
 「東雲」。
 …誰がいったいどういう経緯でそんな名前にして、先生がオーケーしてしまったのか、神山高校古典部の文集「氷菓」の起源以上に知りたくなりました。