砂手紙のなりゆきブログ

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アメリカ映画って検索しながら見ないと楽しめない(ウソツキは結婚のはじまり)

 最近アニメどうも見るものがなくて、アメリカのコメディ映画ばかり見ていまして、あのアダム・サンドラー出演映画でさえ劇場未公開だったりするのが謎だったんですが、やっぱこれ、劇場で見ていても笑えないから仕方ないよなー、って気になってきました。アメリカ人が多分日常として知っている固有名詞・人名が、日本人だと検索しながら見ないと、どこが面白いのかさっぱりわからないんですよ。アメリカの映画監督、そんなにマニアックなネタばかりやってないと信じたいですが、たとえば日本だと「春日部」「下妻」って地名だけでだいたいわかることありますよね? これは首都圏だけか。でも「秋田」「熊本」だったらまぁ何となく全国的にわかる気がする。ところがこれが、「アイオワ」とか「オハイオ」だったらどうよ、みたいな感じ。メーンはスティーヴン・キングがいて、イリノイレイ・ブラッドベリが小説に書いていて、オクラホマとかテキサスとかアリゾナは映画の題名になってるのあるから何となくわかるとして、都市だとニューヨークとロス・アンジェルスとシカゴと、あと3つか4つぐらいわかる程度なのが日本人ですよね。ぼくの場合は、プリントアウトしたアメリカの地図が壁に貼ってあるのでなんとかわかります(アメリカ映画を見るためだけにプリントアウトしました)。人名とか店の名前とかになるとさらに分からない。
 ちょっと例を出すと、『ジャックとジル』は、アダム・サンドラーが双子の兄妹で出てくる、ラジー賞取りまくった映画ですが、その中にアル・パチーノが本人として出てきまして、そこで飛ばすギャグとしての共通認識が必要なのは、
・役に成りきる(凝る)タイプ
シェイクスピアの舞台劇でも有名
・映画『ゴッドファーザー』では有名なセリフがある
・オスカーは1つしか持ってない(ちなみにライバルのロバート・デ・ニーロは2つ。アダム・サンドラーは当然なし)
 まぁこのくらいは、映画多少見ている人はわかりますですかね。
 ところが、『恋とニュースのつくり方』(これにはアダム・サンドラーは出ていません)では、アナウンサー役のハリソン・フォードに、以前のパートナーが「世界で3番めに嫌な奴」と言って、ヒロインが、じゃあ上の2つは、と聞かれて「2番めがアンジェラ・ランズベリー、1番は金正日」。
 …アンジェラ・ランズベリーって誰? ですよね。テレビ映画『ジェシカおばさんの事件簿』のシリーズで有名です。日本だと、えーと、吉行和子? 吉行さんが嫌な女優って意味ではないですよ!
 しかし『ウソツキは結婚のはじまり』はもっとひどくって、アダム・サンドラーが美容整形の著名な医師の役で、その助手(シングルマザー)や子供たち、恋人たちと一緒にハワイに行くんですが(ハリウッドの人はハワイが大好きです)、そこで「Talking Point 8」というゲームをします。このゲームそのものが検索してもさっぱりわからないんですが、要するにカードを引いて「もし○○だったら」ということを言いあう遊び。最初に、「誰になりたい?」って質問に、主人公のガールフレンド、「レイチェル・レイ」。わかるかよ。もうこういうテレビタレントのネタ、お手上げです。
 次に、「悲しくなる出来事は何?」。女の子「ジュディ・デンチがオスカー主演女優賞を逃してること」何だよそれは。そんなネタいきなり振られて笑えるか? 普通の日本人は「007のM役の女の人」ということぐらいしか知りません。だいたいいつ、どの作品で候補になったんだよ。
 ということで、もうテレビ画面でアメリカ映画見るときはスマホを手にして、すぐ検索できるような感じで見てます。
 ちなみに日本のアニメのほうがわかりやすいかというとそういうことも全然なくって、かえって字幕がない分わからないのもある。アニメ『おおきく振りかぶって』ではスコアーザランとかフィルダースチョイスとか、知らない野球用語が出てきてやはり検索しようとは思うんだけれど、語が聞き取れないんで「アニメの感想サイト(ブログ)」をあちこち見る。
 楽しいのかつらいのかもうわからなくなっちゃう。どちらかというとつらい。