砂手紙のなりゆきブログ

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どうもベストミステリーとか参考にしても面白い本に出会えないという人に

 まぁ、古典に属する名作はともかく、SFとかミステリーの年間ベストというのはあまり商業誌に掲載されたものは参考にならないですな。というか、参考にするためには少し努力がいる。誰がどの作品を褒めてるか、選者とその作家・作品の傾向を理解して、読む本を選ぶときに外すようにすればいいんです。
 日本人作家に限らず、翻訳作品でも、この作家のこの作品が出たら必ずベストに入れてしまう人がおりまして、まぁたとえばトム・クランシーとかですかね。そんな人はいないか。スティーヴン・キングとか宮部みゆきだったらいそうだな。あと、つまらなくはないけれど、あまり人の悪口とか言わないで友達の多い作家も注意が必要です。友達の多い人は悪口言わないけど、少し拗ねやすい。「なんで今年は選んでくれなかったんですか?」とか、毎年言われたら、票を入れるか友達をやめるかしないと仕方ない。別に作家の友達やめても、新刊が送られてこなくなるだけで、プロの書評家はそんなに困らない。もらった本を読んだらすぐにブックオフに売って、生活費の足しにしている書評家は少し困るけど、そんな書評家はいるかなあ。
 映画関係になるともっと面倒なので、たいていの商業誌に発表される「年間ベスト」は、「上位に入ってる」からじゃなくて、「この人たち(固有名詞として認識できる人たち)が選んでいる」から、という理由で読んだり見たりするのがいいです。
 個人的には、読書メーターというサイトで、俺が面白いと思っている本を面白がっている人たちを数人、どういう本を他に面白がっているかをチェックする、ってのが一番いいかもですね。匿名なんで悪口ばかりということはありません。問題は、読む本の傾向が偏りがちなので、チェックする相手を幅広く選ばないといけないんだけれど、まあ10人も選んでおけば問題ない。
 映画とかアニメとかでも、ネットの中で似たようなサイトありますよね。食べ物屋だと食べログとか。食べログは、自分が行ってうまかった・まずかった店をきっちり評価している人をチェックしたりしてませんか。漠然と「みんなが褒めてる」ってのはないですよね。もちろん「この人が貶しているから、これは面白いに違いない」というのもあります。当然貶す評価は、商業誌では滅多に見られない。