砂手紙のなりゆきブログ

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ぼくには双子の弟がいました(粗忽なフィリップ・K・ディック)

 ぼくはどうも生まれてきたときには双子だったみたいなんですが、生まれた直後に一人が死んじゃったみたいなんですよね。もし生きてたらどうなってたんだろう。
 物語の『鉄仮面』は、あれはルイ十四世の双子の弟だ、ということになってますが、双子の王様とか殿様っていたのかなぁ。なんか調べたくなる(王様レベルの人はうまく見つかりませんでした)。
 落語の『粗忽長屋』というのは、粗忽(おっちょこちょい)な人ばかりが集まってしまった長屋で、通りに行き倒れの人がいて騒いでいたところに通りかかった粗忽な人が、これは俺の長屋の者だ、その証拠に本人を連れて来てやる、と本人(やっぱり粗忽な人)を連れてきて、
「死んでる俺は確かに俺だが、生きてる俺は一体誰なんだ?」
 というオチになります。有名な話なんで、別にオチ話しても問題ないだろうと思う。
 ここで考えるのは、やはり普通に行き倒れの人は粗忽な人の双子の兄か弟だ、という推理だよね。
 生まれてすぐにどこかにもらわれてって、その後連絡が取れなくなって、いろいろあって、行き倒れて死んだ。考えさせる。
 もらわれてったのが粗忽な人だったとしたら、そこで行き倒れていたのは当人で、確認するのは…やっぱ粗忽な人かな。
 ところで、ぼくもときどき自分が本当に生きている兄なのか、死んだはずの弟なのかわからなくなります。
 フィリップ・K・ディックの双子の妹は、生まれて2週間で死にました。

千反田える「私はきょうだいが欲しかったんです。尊敬できる姉か、可愛い弟が」(氷菓)7話

 今日のブログは(自分に関しての話は)嘘です。