砂手紙のなりゆきブログ

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左右で歌うすばらしい歌姫について(マクロスF)

 アニメ『マクロスF』は、宇宙開拓・植民地時代の移民船団マクロスFを舞台にした、歌と戦闘機ロボット(バルキリー)の物語です。
 物語には美人で少しとっつきにくけど実は割と庶民的な歌姫シェリル・ノームと、素直でいい子のアイドル系歌姫ランカ・リーが出てきます。
 シェリルはマイクは基本「右手持ち」で、「私の歌をきけーっ」と言って「射手座午後九時Don't be late 」を歌いますが、「インフィニティ」では「左手持ち」です。
 逆にランカのほうはマイクは「左手持ち」で、「星間飛行」の「キラッ☆」は右手でやります。ただ、路上ライブでの「What 'bout my star?」は右手でマイクを持って歌うんですが、これはシェリルの持ち歌だからですかね。「アナタノオト」などは左手でマイク持って歌います。最終話ではシェリルが「星間飛行」をマイク左手に持って歌います。
 ただ、「ニンジーン Loves you yeah!」その他、CMソングの坂道仕事(上り坂もしくは下り坂の営業仕事を意味します)はなぜかランカはマイク右手持ちなんですよね。少し深く考えたくなる。
 で、シェリルとランカが一緒に歌う場合は、OPでは見られて本編の中では滅多に見られないんですが、シェリルが向って左、ランカが向って右に立って、外側にマイクがあるようにして、内側の手(シェリルの左手とランカの右手)を上げたりします。とてもかっこいいんですが、どうもOPの作画はかなり(個人的には)悪く見えるんでお見せできないですな。
 なお、実際の中の人はどちらも「左手にマイク」の人なので、実写ではそのようなポーズを見ることはできません。
 女性2人のユニットの場合は、真ん中を軸に鏡像のように動くか(その場合は左右の歌手のマイクを持つ手が違う)、シンクロ式に2人同じポーズで踊るか、というのがあります。
 ザ・ピーナッツは昭和30年代に著名だった双子のアイドル・ユニットで、これは基本鏡像で動きます。動画で確認できるのはほとんどスタンドマイクもしくはマイクを使わない擬似ソング(歌ってるフリだけ)ですが、1970年代のものではマイクを持って歌ってるのもあります。
 マイクを持って歌う「恋のバカンス」1975年らしきものは、ハモり具合もすばらしくて、昭和歌謡の中でも必聴かもしれません。まさに「ため息がでちゃう」です。
 1970年代の歌手、ピンク・レディの場合は、どうもシンクロな動きが多くて、「ペッパー警部」ではマイクを右手で持って歌いますが、多くは左手で持って、右手でアクションつける例が多いようであります。
 ただ、「ウォンテッド(指名手配)」ではちょっと面白いことやってて、基本は2人とも左手持ちなんですが、サビの「好きよ 好きよ♪」のところだけケイ(右側の子)がマイクを右手に持ちかえて鏡面な動きをするんで「あれっ?」とか思います。
 もっとややこしいのは1980年代後半から1990年代中ごろにかけて活躍したアイドル2人組のWinkで、「悲しい熱帯魚」では「ZUKI ZUKIせつなくふるえる胸」と、向って左の子が左手に、右の子が右手にマイク持って、マイク中央に鏡像で動いてるのが、「私の思いをジョークにしないで」で、右の子がいきなり、手品みたいにマイクを左手に持ちかえて「ゆらゆらswiming」はシンクロな動きなんですよ。ちょっと見てると信じられない。機会があったら見てみてください。
 こういう、2人が一つの曲の中で、同じ動きと左右反対な動きをするアニメって見たことないんだけど、この実写の芸をなんかアニメでうまくやってくれないですかね。シェリルとランカはどちらもソロ前提だし、アニメ・実写にかぎらず最近は2人以上女子がいるのが多いんで、歌ってる子の立ち位置(ポジション)チェンジが面白く思えます。
 余談ですがアニメ『マクロスF』は「ランカちゃん、あなたが希望の歌姫なら、あたしは絶望の中で歌ってみせる」とシェリルが退避壕の中でアカペラで歌う「ダイアモンド クレバス」が白眉だと思います。俺の葬式のときにも流してほしいぐらい(嘘ですが、「千の風になって」だけは堪忍)。