砂手紙のなりゆきブログ

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○十年ぶりかで、ぼくの心の中の「ラスト30分が抜群に面白い映画」の1番が更新された感じ(ホット・ファズ -俺たちスーパーポリスメン!-)


 割と普通に楽しめるレベルのコメディ映画かと思ったら(タイトル見たらそれ以上の期待はあまりしないと思う)、映画『ホット・ファズ -俺たちスーパーポリスメン!-』(エドガー・ライト監督、2007年)が素晴らしすぎて呆れました。

(以下、作品の内容にちょっと触れてます)
 主人公のニコラス・エンジェルはロンドンの有能な警官だったんだけど、能力が高すぎて上の者に煙たがれ、田舎町サンドフォードに派遣されることになります。冒頭の「もっと上の者に話したい」というやりとりから、エッジの立った(センスのいい)変な演出で、何これ、と思います。
 サンドフォードは平和な郊外の町で、20年間これといった犯罪も起きず、みんな顔見知りで、堅物のエンジェルも署内の変人として浮いた感じでありながらも、仕事に励むことに。
 しかし、町から消えた不良、交通事故で死ぬ女優とシェイクスピア劇の演出家、ガス爆発で豪邸ごと吹き飛ぶ金持ちの酔っぱらい、教会の尖塔が落ちて刺さって死ぬ新聞記者、引っ越しすることになって殺される園芸店の老婦人、などなど奇妙なことが起きるその町の背後には、すごいものがあり、エンジェルは警察署長の息子で警官映画マニアのダニー・バターマン警部補を巻き込み、変な警察署の人間ともども巨悪の一掃にかかる、という、謎とアクションに満ちあふれた映画。
 真相、というか事件の背後にあるものはすぐにわかるんですが、本気で主人公がやる気になって町中で大暴れする展開は、期待をはるかに上回るかっこよさです。
(以上、内容説明おわり)

 これは面白いです。
 今まで見た映画の最後の30分が一番面白い映画は『スター・ウォーズ』だったんだけど、もうこれにしちゃっていいや。
 21世紀で一番すごいポリス・アクション映画かもしれない。走る人とか偽の血とか機雷とか、信じられない小道具ちゃんと伏線処理してる。