砂手紙のなりゆきブログ

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そのときはいい考えだと思ったサボテン

 メキシコの砂漠に、とあるサボテンが自生しています。
 近くを通る旅人は、そのサボテンを見ると色と形が気になることになります。
 はじめは指先でちょっとトゲなどに触れてみますが…あまり痛くない。
 次に片手でぎゅっと握ってみると…少し痛いけど、我慢できないほどじゃない。
 それだけじゃ納得できなくなった旅人は、思いっきりそのサボテンに抱きついて、トゲトゲになって死にます。
 たまたま別の旅人に助けられて一命を取りとめた人がいて、サボテンは「そのときはいい考えだと思ったサボテン」という名前で知られるようになりました。
 そのサボテンのエキスを抽出したものは、一部の清涼飲料水や車の塗装などに使われています。
 あと、国会周辺デモ(正確には抗議行動)に参加している人の一部にも、乾燥したサボテンをドラッグとしてキメてる人いるんじゃないかと思う。
 元ネタは吾妻ひでおの漫画だったと思うけど、夏目漱石の『吾輩は猫である』に出てくる「首懸(くびかけ)の松」と同じですね。