砂手紙のなりゆきブログ

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映画『インターステラー』はなぜ3Dじゃないのかに関するメタ解釈(ネタバラあり)

 映画『インターステラー』(2014年)はクリストファー・ノーラン監督による宇宙を主な舞台にした嫌な未来(ディストピアとはちょっと違う)のSF映画です。最後は一応ハッピーエンドだけど少し無理やり。
 主人公で元宇宙パイロットで農業やってる人がいきなりNASA見つけたら宇宙に行かされる展開になるのにびっくりした。
 話の中でよくわからないのは、娘のマーフ(マーフィー)の部屋に残されるメッセージで、それは隠されたNASAの存在場所を主人公に告げ、また一方では「STAY(行くな)」というメッセージを伝えます。なんで異なったメッセージが送られるかというのは、親切な謎の宇宙人(多元時空人)と、主人公のおのおのが娘に送るためだと物語的には解釈できますが…これ、シナリオ書いた人が二人いる(監督と弟)からなんでしょうね。
 で、この映画は二次元の話で、見ている俺たち観客と作った監督がもう一次元上の(メタな)存在。
 だから3Dの映画は作られなかった。
 ブラックホールを突き抜けると主人公がたどり着くのは映画の撮影現場で、ノーラン監督が他の俳優や撮影チームに演技や演出の話をしているところになるのかと思ったら、そこまでメタな映画じゃなかった。
 しかし引き続きクリストファー・ノーラン監督は奥行感を映像の中で表現するのはあまりうまくないな、と思った。あのだだっ広い氷原惑星でも、見どころは格闘(アクション)シーンっていうのはどうなの。

 

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