砂手紙のなりゆきブログ

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カメラマンのゴードン・ウィリスが自信のない役者を撮る方法

 コードン・ウィリスはアメリカ東海岸に活動の拠点を置いていた撮影監督(カメラマン)で、ハリウッドには「赤信号でも右折(日本の場合は左折)できるだけがメリットの町なんて」と言って、そちら方面の人に愛想よくしなかったのでアカデミー賞はノミネートされるだけでしたが、その影響ときたらすごいもので、一時期はみんな『ゴッドファーザー』(1972年)みたいな陰影の濃い映画を撮ろうと頑張っていたものでした。
 演技指導とか役者に関しては彼の担当の範囲外だったんですが(照明とか小道具には口は出せる)、やはり同じようなこと何度も役者にやらせるのは時間とフィルムの無駄なので、自信のない、つまり役に没頭できていない役者に関しては次のような対応をしました。
 とりあえず一人で何かしているところをどんどん撮ってみる。
 役者が複数からむショットだと、別の役者までそれにつき合わなければならないんでうんざりしてくるんですね。