砂手紙のなりゆきブログ

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吸血鬼ドラキュラのファッションと変身

 ブラム・ストーカーの『ドラキュラ』(1897年)は、当時イギリス演劇界の大物だったヘンリー・アーヴィングのために書かれ、容姿もアーヴィングを思わせるものになっており、実際に彼によって戯曲として上演されました。その後ふたりはふとしたことで仲が悪くなります(この件に関しては調査中)。
 黒いマントでコウモリに変身できることになったのは、1920年代の舞台の演出からです。
 こう、マントを広げて顔を隠しますよね、で、そのまま体を沈めると(よくありがちな、舞台の床下に隠れる仕組みで)人間が消えてマントだけが残る。
 で、針金で支えられた作り物のコウモリがばっさばっさと舞台の上を飛び回る。
 なかなかよくできてますね。
 もはやもう、今のわれわれには「あのマントとコウモリ」以外の演出が考えられなくなるくらい。