桂千穂の本をかかえて眠りたいが、21世紀の日本映画ではカルトムービーなんて出てたっけ
桂千穂の『カルトムービー 本当に面白い日本映画』1945-1980と、1981-2013(2014年、メディアックス)を引き続きパラパラと見ています。
映画は個人的な体験であると同時に、その体験よりも内容に関して重視して語らないと、なかなか人にうまくその映画の面白さが伝わらないもので、「こんなに面白い映画はもっと評価されてもいいはず」ということに関して語る、桂千穂の語りは引き続き面白いです。
ただどうも20世紀末から21世紀にかけては、カルトムービーという形で再評価しなければいけない映画が、2015年の時点ではそんなにあるわけではないので、そこらへんはあまり面白くない。
とりあえず、中川信夫と増村保造の映画を、集中して見たくなるような本でした。
増村保造は押井守も映画作りの勉強のためには見ておかなければならないほぼ唯一の監督、みたいなこと言ってたし、比較的昔の映画監督の作品としては、黒澤明や小津安二郎ほどではありませんが、見るのは難しくない監督なので、ざっくり見ておきたいところ。