砂手紙のなりゆきブログ

KindleDPで本を出しました。Kindleが読めるデバイスで「砂手紙」を検索してください。過去テキストの一覧はこちら→http://d.hatena.ne.jp/sandletter/20120201/p1

日本のSFは星新一のシニシズムからはじまった

 星新一は自分の乗っていた船が難破したため、孤島での話を千話以上書くことになりました。SFの第三世代ぐらい、1970年代にデビューした人たちまでぐらいは、SFはさまざまなものに挫折・絶望した人のための小説でした。その中でも一番多かったのが「漫画家になりたかったんだけどなれなかった」という挫折です。小松左京は漫画家にもなれた人だったんですが手塚治虫の陰謀で潰されました。
 漫画家になれなかった人がSF作家になった時代は、手塚治虫の死で終わり、それ以降はアニメーターやラノベ作家になる、という選択肢もできました。要するに市場が広がった。