砂手紙のなりゆきブログ

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映画『ハレルヤ』(1929年)面白いんだけど、これ、ミュージカルなのかなあ

 映画で音が使えるようになったころの、割と初期に作られた名作。変作かもしれないけど、歌と踊りがあるとどうもだまされてしまう。
 歌は黒人の労働歌とかゴスペルとか、あまりミュージカルっぽくないし、話の内容は、歌のうまい貧しい家の子供が歌がうまくって牧師になってみんな信者になるんだけど(ジーザス・クライスト・スーパースターみたい)、いろいろ悪い女とかにひどい目に会うけど、自分の家・母親のところへ帰る、という話。
 これがもう、『ダンシング・レディ』(1933年)になると、数十人の踊り子さんたちが棒の回りを自転車で隊形そろえてぐるぐる回ったり、ヒロインが南部についての話だと言うと「ハレルヤ? ハレルヤやん!」とかメタなギャグのネタにされてて、たった4年でいったいなにがあったかと思う。
 どうもミュージカルというと映画『ザッツ・エンタテインメント』(1974年)に出てくるようなものが頭の中にできてるのがいけないんだろうな。時代劇というと東映時代劇みたいな感じで。