砂手紙のなりゆきブログ

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1975年の春にベトナム戦争は終わり、冬にコミケ(コミックマーケット)がはじまりました

 今年の冬でコミケは40周年ということになります。
 とはいえ、ベトナム戦争コミケもいきなり終わったりはじまったりしたわけではなく、霜月たかなかコミックマーケット創世記』(2008年、朝日新聞出版)は、第一回コミックマーケットが1975年12月21日に開かれるまでの当時の若者たちをだいたい3分の2ぐらいまで物語っています。
 その年の夏に開かれた第4回日本漫画大会に関して、某女史が参加を主催者側に拒否されて抗議のアジビラを作ったり(漫画大会を告発する会だそうです)、だいたいそこらへんが一番面白そうなんだけど、こういう話は別の当事者の話(当時の漫画大会の主催者側の人)の意見を聞いてみたくなります。
 だいたいどんな話でも、生き残った側の話しか聞けないのは残念なことで(東日本大震災だって、津波で助かった人の話しか聞けません)、この件に関しても、主催者側から某女史が「今大会(注:第4回日本漫画大会)への参加を認めないことに決定いたしました」、その理由として「開催目的にそぐわない意識を持つ者の参加は認められない」「上京の口実に漫画大会を使うなどとは、運営委員に対する屈辱もはなはだしい」と書かれていた手紙をもらった、と言っているだけなんで、なんともかんとももやもやする。
 しかしそれからすぐにコミケ同人誌即売会)のプランを立てて、会場おさえて、その年のうちに開催しちゃうというのはすごいことであります。
 会場でアニソン歌ったり、大会終了後自主制作の『11月のギムナジウム』の漫画と音を組み合わせたフィルムを流したり、実に牧歌的で楽しそうでうらやましい。
 1975年の夏は、映画『トラック野郎 御意見無用』が大ヒットして、その年の冬に第2作『トラック野郎・爆走一番星』が作られました。
 いろいろ話の展開が早かった時代ですな。