砂手紙のなりゆきブログ

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ミステリーと数学(グラフ)

 数学はいろいろ雑多なものを一般化する方法として、数字以外のもの(アルファベットとか)を使い、次に二次元にする手を使いました。
 だいだい数字じゃないものを扱う段階と、三次方程式のグラフがうまく描けない段階とで、文系人間の数学は挫折することになっています。
 とある漫画家先生の、高校生時代のノートを見たことがあるんですが、その数学のノートの美しいのなんの。楕円も真円もややこしいグラフも簡単そうに見えます。
 一般的にミステリーは、犯人が一定の法則(動機)にもとづき直線な形で犯行を犯し、探偵はそれと交差する形で直線の推理をつけるので、交点は一つということになります。
 この犯行の動機が曲線だ、ということを意図的に隠して、交点をふたつもしくはそれ以上にしてみたのがアガサ・クリスティです。つまり、けっこう昔のところから線を引くと、普通の曲線(二次方程式のグラフ)の場合は交点がふたつ生まれます。
 コナン・ドイルは交点が必ず一つあることを示し、チェスタトンは犯人に変な角度(法則)があることを示し、それ以降の誰かが複数の交点を示しました。
 三次方程式の(個人的に)恐ろしいところは、虚数という現実にはありえない数を想定しないといけないところです。