砂手紙のなりゆきブログ

KindleDPで本を出しました。Kindleが読めるデバイスで「砂手紙」を検索してください。過去テキストの一覧はこちら→http://d.hatena.ne.jp/sandletter/20120201/p1

ファーストガンダムのオープニングで気になるところ

 ファーストガンダムはナレーションではじまる物語です。
 物語は語り手をとりあえず置いてはじまる場合もけっこうあって、このナレーションの語り手は歴史学者のように一年戦争を語ります。
 気になるのは「見ればわかるだろ」ということを語って、語ってほしいことを語っていないところです。
 具体的に言いますと…と、その前に全文引用します。

『人類が増えすぎた人口を宇宙に移民させるようになって、既に半世紀が過ぎていた。地球の周りの巨大な人工都市は人類の第二の故郷となり、人々はそこで子を産み、育て、そして死んでいった。
 宇宙世紀0079、地球から最も遠い宇宙都市サイド3はジオン公国を名乗り、地球連邦政府独立戦争を挑んできた。この一か月あまりの戦いでジオン公国連邦軍は総人口の半分を死に至らしめた。
 人々はみずからの行為に恐怖した。戦争は膠着状態に入り、八か月あまりが過ぎた。』

 と語られる、「人々はみずからの行為に恐怖した」とその映像(コロニーが地球に落ちるところ)ですね。引用は1話からですが、いろいろなヴァージョンがあります。
 この「コロニー落とし」は、あとづけでブリテッシュ作戦と名づけられ、落とされたコロニーは、正史と思われるものはひとつだけで、コロニーの住人2000万人を前もって殺したうえで、シドニーを消滅させ、直径500キロの穴をあけたたことになっています(絵として出てくる都市はシドニー)。
 アニメの冒頭としてはどうも、映画『サイコ』の浴室のショットに変な音楽を入れたみたいな違和感を感じるんですね。普通に見ればわかる。
 まあ、歴史書じゃなくて物語(お話)なんであまり気にしなくてもいいか。