砂手紙のなりゆきブログ

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なんで漫画家・作家は出版社と契約しないのか

 最近は映画化・アニメ化の問題があるので、出版社と漫画家との間で出版契約が結ばれることがほとんどになりましたが、その団塊での契約は、著作物の二次利用については両者が相談の上決めることとする、という曖昧な表現になっています。要するに映画化・アニメ化の話が来たらまた相談する、ということです。ただしこれは、漫画家抜きで出版社が勝手に決めない、ということでもあります。
 原稿料と部数に関しては、描く前・刷る前に契約をかわすことはありません。だいたい口約束です。
 原稿料は「○月○日までに仕上げた場合」という納期を定めた上で決めるもので、納期仕事を嫌がった、というより守れなかった、というか物理的に無理だった時代の漫画家と出版社の都合でそうなりました。
 部数に関しては、出すと決めた段階では販売の見積もり部数しかないので、○千・万部出します、という形での契約はできません。部数抜きの「いつまでに出す」という契約ならできます。
 ただし作者の健康上の都合・出版社の営業上の都合で発売日がどんどん伸びてしまう本もあるので、あまり違約金みたいな形でしばるのはどちらにもメリットはないだろう、ということで、原稿ができてからそういう契約はすることになります。
 ライトノベルの場合は、文字はできてもイラストができなかったりすることもあるんで面倒くさい。作家とイラストレイターの喧嘩とかね。

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