私のことを書かないで
多くの創作者は自分の子供みたいな子供を出します。
そういうのって、当人はどう思うんですかね。
子供のうちはいいんだけど、成長すると「なんでこんなことまで書くんだよ」とか普通怒りますよね。
椎名誠にはふたりの子供がいましたが、娘の葉(よう)は「わたしのことを書かないで」と言えるぐらいの年だったので、しょうがないので少し小さい息子の岳(がく)のことばかり書いて、『岳物語』という本まで出しました。
事情を知らない人にはまるで椎名誠には子供がひとりしかいないように思えます。
家族のことを書くいちばんいい方法は、当人が死んでから息子や娘が父親や母親について書くことです。
何書いても当人から文句言われないですからね。
本日は310文字です。