砂手紙のなりゆきブログ

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ドライブイン映画とロジャー・コーマンの功績(ウィッカーマン)

 映画『ウィッカーマン』(1973年)は長い間幻のカルト映画でした。
 映画を製作したイギリスの映画会社ブリティッシュ・ライオン社は映画不況のためEMIに吸収合併され、オリジナルのネガ・フィルムはその後のゴタゴタで廃棄され、跡地に作られたバイパスのどこかを掘ったらあるかもしれない、というところに、ロジャー・コーマンが持っていたディレクターズ・カット版が発見されました。
 映画の内容は、童貞の刑事が行方不明になった少女を探しにとある島の村に行ったら、その村はフリーセックスの村(というか、キリスト教以前の邪教に支配されている村)で、酒場と宿屋を兼ねている店に泊まると、そこの娘がエロダンスで誘いをかけたり、裸で火を飛び越えてる娘たちを見たり、変な城主(領主)の変な歌を聞かされたり、という民俗ミュージカルで、五月祭のイベントで童貞刑事がひどい目に会う、という話です。
 この映画のリベンジ版がまあ『ホット・ファズ -俺たちスーパーポリスメン!-』(2007年)かな。
 ロジャー・コーマンは、当時トリュフォーとかパゾリーニその他ヨーロッパ映画をだいぶ買った、とか自慢してますが、それは単におっぱいが出ているから買っただけの話です。
 結局『ウィッカーマン』はアメリカではワーナー・ブラザーズが配給元になって、やはりカルト映画になっている『赤い影』(1973年)との二本立てで、あまり規制が厳しくないドライブインシアターで公開されました。
 1970年代はじめとは、実に不思議な時代です。
 どちらもエロいシーンがあるんだけど、個人的には『ウィッカーマン』のほうが童貞もしくは童貞卒業希望者向けだと思う。

 本日は689文字です。