砂手紙のなりゆきブログ

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思い出のカレーとかカレー屋(お題)

お題「思い出のカレーとかカレー屋」

 これはもう、いつ行ったのか、本当に行ったのかどうかはさだかではありませんが、渋谷「ムルギー」の、卵入りムルギーカレーです。
 多分円山町の、そこでしかやっていないような映画を見た帰りで、ここらへんちょっと抜ければ渋谷駅に近いかな、みたいな感じでその店の前を通ったのが、時間はぼちぼち日が暮れかかったころ。
 ただの古い喫茶店かと思っていたんですが(あのあたりにはいくつかジャズ喫茶があったんだけど、今はどうなっているんだろう)、よく見たら謎のカレー屋で、よぼよぼの店の人が「ムルギーカレー卵入りですね」と、林家彦六みたいな声で勝手に決め打ちして水の入ったコップを置く。
 だいたいここがどういう店だったかというのは、あとで大槻ケンヂのエッセイで知ったんだけど、ほぼその通りでした。
 味はそれまでに食べたことのない不思議な味で、今に至るまで同じようなカレーに出会ったことがない。行けるような環境の人(東京近郊の人)はぜひ行ってみてください。ここらへん、多分自分の記憶なんでだいぶいいほうに捏造してる。今食べたらどうってことのないカレーかもしれない。
 要するに、水木しげるの漫画に出て来そうなカレー屋で、水木しげるの漫画のキャラクターになったようなつもりで食べた。
 店は今でもやってるみたいだけど、多分もうよぼよぼの人はいないみたいですな。
 グーグルマップを見たら思い出したよ、見に行ったのはユーロスペースBunkamuraでやってた映画だけど、何をいつ見たのかすっかり忘れてる。そういうのは小林信彦みたいに詳細な日記を書いてないとだめだな。喫茶ライオンとかB.Y.G.とか渋谷道頓堀劇場とか、まだやってるんだな。どの店にも入ったことはないんですけど。