砂手紙のなりゆきブログ

KindleDPで本を出しました。Kindleが読めるデバイスで「砂手紙」を検索してください。過去テキストの一覧はこちら→http://d.hatena.ne.jp/sandletter/20120201/p1

Sを意識して訳す

 たとえば、こんなテキストがあるとします。

Sometimes she spoke and smiled with her schoolmates.

 これは普通には以下のように訳せます。

『ときどき、彼女は学校の友だちと話し、笑った』

 文法的には全然間違っていないんですが、元テキストは「S」を意識したものになっているので、たとえば以下のように訳します。

『しばしば、その子は親しい学友としゃべったり、笑談したりした」

 しかしこの「smile」に相当するサ行ではじまる日本語が、どうにもこうにもぼくの語彙にはうまいこと見当たらない。
 柳瀬尚紀なら「笑した」とかするんだろうなあ。
 実にもう、無理やりヨコのもの(英語)をタテ(日本語)にしなければいけない一例であります。
 要するに、日本語の知識がないと英語は訳せない。