砂手紙のなりゆきブログ

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やっと物語がひとつできました(解説者と分析者のためのあとがき)

 途中どうもビールばっかり飲んでたせいで、完成がだいぶ遅れましたが、やっと終わりましたので、「解説者と分析者のためのあとがき」を転載します。

kakuyomu.jp

 書き終わってから半日ぐらいは、これは自分が書いた物語の中でも最高、とか思いますが、書き始めのときはいつも、こんなんでうまくいくんだろうか、と考えてしまうのです。だいたい自分の物語は、作者がひどい結末をつけて、作中の登場人物がもうすこしましな結末をつけることになっています。ひどい結末だけどハッピーエンドに見える技術は、多分カート・ヴォネガットあたりから来ているんじゃないかな。自分の気持ちは、お腹に矢が刺さっている人が「痛くない?」って聞かれたときの答と同じです。要するに「笑ったときだけ」。
 そもそもは、『おれの双子の妹はひとりだが6人いる』のもうひとつの結末を書いたミトラさんで、彼女はいったいどんな高校生になるんだろう、と妄想を膨らませたところからはじまります。それから、タイガーな女子とドラゴンな男子の物語(アニメ)を見て、ああいいなあ、こういう話書きたいな、と思って書いてみたんだけど、自分が恋愛脳になりきれないというのがわかったため、全面的にボツにして、ヒロインをいつも通りすこし変な子にしてみました。というか前の2作より変かも。
 あと、自分の話は、その話を書いているときに見たり読んだりしてたものの影響が、同じ時代の人には丸わかり(逆に言うと、すこし時代が経つとわからなくなる)、という作りになっています。たとえば、自分ではうまく(変な)ふうに書けたと思っている、ミトラさんのMC(第51話)なんかは、映画『デッドプール』の影響下、みたいな。
 まあ結果的には、最後のあの一言が言いたいために書いた話、になりました。
 なお、国定節夫(仮)が生きる異世界ファンタジーのほうは、執筆が非常に難航中ですが、そのうちなんとかなるだろう。