砂手紙のなりゆきブログ

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ハンス・ヤールセンって誰なの?(山本周五郎)

 山本周五郎が唯一書いたミステリー(探偵小説)に、『寝ぼけ署長』という短編連作集があるんですが、それの最初の「中央銀行三十万円紛失事件」にはこう書かれています。新潮文庫・平成25年1月・57刷、P11

『署長は肘掛け椅子の背に凭れて、肥えた腹の上へがくりと首を垂れて眠っていました。大きな事務卓子(テーブル)の上はきちんと片付いて、読みかけのハンス・ヤールセンの本が披(ひろ)げてあるきりです。』

 で、この「ハンス・ヤールセンの本」というのが、どうにもこうにも見つからない。
 グーグル先生に聞いても、国会図書館で検索しても、そんな人の本なんかはない、って言われる。
 ハンス・カールセンとか、ハンス・ヤルセンとかかな、と思って検索しても、やっぱりわからない。
 いったいこんな人の本は本当に存在するのか。
 単なる誤植ではないことは、あの新潮文庫が57刷もしているんだから、多分ないと思う。
 ということで、もしこの人についてご存じのかたは教えてください。