三島由紀夫事件(1970年)以後の作家による日本文学全集を夢想する
まぁこういうのは、豊崎由美さんとかのほうが向いてるとは思いますが、試しにやってみる。日下三蔵さんの『日本SF全集・総解説』(2007年・早川書房)からひらめいた。
文学全集なんで、
・SF作家やミステリー作家みたいに、ジャンルの中の作家は(なるべく)除く
・大衆娯楽作家は除く
さらに、
・1970年以前にデビューした作家は除く
なかなか条件が厳しいですね。安部公房・大江健三郎・吉行淳之介は当然入らない。金井美恵子も入らない。古井由吉その他内向の世代も入らない。井上ひさしが、この人、『ブンとフン』で小説デビューしてるんだけど、その前に脚本すごく書いてるんだよね。どうしよう。一応入れようか。
そんなに何もかも入れなくて大丈夫か、と心配のかたもいるかもしれませんが、大丈夫です。
この3人がいます。第一巻は『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』、第二巻は『愛と幻想のファシズム』、第三巻は『枯木灘』。読む気出てきたでしょ。俺もやる気出てきた。
個人的にはポストモダンな人はちょっと苦手なんで、高橋源一郎は入れない。やっぱ井上ひさし『吉里吉里人』入れよう。いとうせいこうは入れますよもちろん。これで5人か。目標は43冊(今年が三島由紀夫死んで43年めだから)で、最後の3冊は短編集(アンソロジー)にして、40人にする。あと35人です。
よしもとばなな
山田詠美
小川洋子
皆川博子
梨木香歩
三浦しをん
…なんか女性作家ばかりですねこの調子だと。ちなみに山田詠美は「選考のことば傑作選」を入れる。
なるべく21世紀っぽい選択にしようと思ったら、えーと、
伊坂幸太郎
福井晴敏
谷川流
この3人は入れたいなぁ。円城塔は、あと5年ぐらい待ちたい。冲方丁、入れますとも!
ラノベ系だと、谷川流以外には氷室冴子ぐらいしか思いつかない。思いつきはしますが、この人を入れればあの人も入る、みたいな感じで、ラノベだけで10巻ぐらいになっちゃいそうだ。あー、小野不由美。忘れてた。
あと、『あ・じゃ・ぱん!』(矢作俊彦)は絶対入れたい。21世紀になって読んだ、最も面白かった小説の一つなんだよなこれ。
ミステリー・SF系だと、あとは恩田陸・北村薫は入れます。宮部みゆき・東野圭吾・京極夏彦もまとめて入れる。赤川次郎はどうしよう。
ということで、五十音順で並べると、
・伊坂幸太郎・いとうせいこう・井上ひさし・冲方丁・小川洋子・小野不由美・恩田陸・北村薫・京極夏彦・谷川流・中上健次・梨木香歩・東野圭吾・氷室冴子・福井晴敏・三浦しをん・皆川博子・宮部みゆき・村上春樹・村上龍・矢作俊彦・山田詠美
あと18人ですか。
江國香織
篠田節子
また女性ばかりになっちゃう。
少し古いので、
赤江瀑
この人は「ニジンスキーの手」で1970年にデビューしているけど、井上ひさしと同じく特例にしとく。
なんかもう少し文学っぽい人がいないかな、と思ってたら、
宮本輝
この人を忘れてた。あと、林真理子も小説デビュー1980年代だってはじめて知った。
宮城谷昌光
酒見賢一
古川日出男
浅田次郎
なんか俺が好きな作家並べてるだけになっちゃいますね。文学史とかあまり考えてない。そもそも20世紀末にどんな小説のムーブメントがあったのか、今となってはさっぱり思い出せない。だったら、
菊地秀行
夢枕獏
乙一
とか入れて、これで30人。残りの10人はみんなが考えてください。この人を忘れているじゃないか、というのは絶対あるよなぁ。