砂手紙のなりゆきブログ

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どうせヒッチコックの『マンクスマン』(1929年)なんて映画は誰も見ていないだろうから、ウディ・アレン風にあらすじ書いてみる

 自身の魂に反する栄誉など、何の得にもなりはしない。
 イギリスのマン島は貧しい漁師たちの島。そこのリーダーで人望もあるピーターと弁護士のフィリップは幼いころからの友達で、お互いに島の妖精と言われているパブの娘ケイトに恋している。
 ところがピーターはいつまでたっても貧乏なので、アフリカ大陸までひと稼ぎしてくることにして、ケイトに自分が帰ってくるまで待つように言い残して、彼女をフィリップに預けて島を出る。
 ピーターを待ち続けるケイトだが、ある日彼が死亡したという手紙を受け取り、フィリップもやはりケイトを好きだったので恋仲になり、つきあってたところにピーターが戻ってきて、死んだなどという手紙は知らないと言ってケイトと結婚する。
 ところが彼女のお腹の中の子供はフィリップの子供。赤ん坊は無事に生まれ、可愛がってくれてるピーターにいたたまれなくなったケイトは、フィリップが地方判事就任の前の夜に港に飛び込んで自殺をはかる。
 自殺未遂の彼女とピーターの前でフィリップは自分の罪を告白するが、ピーターはその子供を自分の子として育てることにし、代わりにアフリカで産んだ黒人の子供と、その母親をフィリップに紹介する。
「別にいいじゃないか、フィリップの子供はぼくの子供だ。で、ぼくの子供はフィリップの子供だ。母親と一緒に面倒みてやってくれ。伏線何もないじゃないかって? いや出てたでしょ隅っこのほうに。白黒映画で背景も黒いところあるからわかりにくいけどね。子供の名前はジャッジメントだ。ついでにこのくだらないシナリオを書いたのはアルビー・シンガーじゃなくてアルビー・スクリーンプレイヤーだ」
 だいたいここらへんに出ています。右下あたり。

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 めでたしめでたし。
 あらすじは、最後のところを除くとだいたい正確だと思う。

(注:ニュージーランドでは職業・地位に関する名前をつけることは法律で禁止されています。日本で「先生」とか「刑事」とかいう名前つけられるのかどうかは不明)

 

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