砂手紙のなりゆきブログ

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馬の尾(うまのす)という落語について植草甚一みたいに話してみる

 上方落語で「馬の尾(うまのす)」というものがあります。
 これは、魚を釣るテグスがちょっと切れてたもので、うまいところに馬がいて、その尻尾の毛をちょっと抜いて使おうとした男が、別の男に「あんた、大変なことしたな、こりゃもうえらいこっちゃ。馬の尾を抜くとな…」ということで、どうなるかという話を聞き出す前に、酒を飲んだりくだらないことを延々と話すものですが…と、ここまで書いていたらボールペンのインクがなくなりかけていることに気がついた。ぼくは神保町に行くと古本屋だけじゃなくて三省堂の文房具売り場や、昔からやっている万年筆屋にもふらりと寄ることが多いんだけど、この10年ぐらいはジェットストリームというのを使っていて、これは5本セットで400円ぐらいで買えて、数年前ニューヨークから来て2週間ほど東京を中心にツアーで来た友人が大量に買い込んでいたのを思い出した。そんなの今ならネット通販でも買えるんだけど、そういえばぼくはニューヨークには5回行ってるのに、どういうわけか真夏と真冬には行ったことがないのに気がついて、今度行くときには初夏にして、ひと月ばかり安いホテルを泊まり歩いてみるのもいいかな、と思った。ニューヨークの友人と出会ったのは秋もそろそろ終わりのころで、あの広いセントラル・パークのベンチに座って、散歩している人たちをスケッチしていたときのことだっけ。アメリカのスターバックスでもエスプレッソのダブルをドッピオって言うのは面白いんだけど、ちょっと量が多すぎるのでぼくは…馬の尾を抜くとどうなるかって?
 馬の尾の毛を抜くとな、教えてやらぁ、馬が痛がるんだ。
 …と、まあこんな落語です。
 この文体だといくらでも書けそうな気がするんだけど、そう言えばぼくはノートにはいつも…。