砂手紙のなりゆきブログ

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「継続は力なり」の語源(住岡夜晃)

 このブログも適当なことを書きながら、1年半ぐらい毎日続けました。
 そのくらい続けていると、昔ならった成句として「継続は力なり」というのを思い出しますが、それ、何で覚えたんだっけ。旺文社の学習参考書…赤尾の豆単だっけ? 英単語はこれで覚えないほうがいいというのは半世紀前からの常識…。
 1994年の時点では、この成句の起源は不明でした。
 レファレンス共同データベース、「「継続は力なり」の言葉の出典」という質問には、以下のような回答がありました。

『お尋ねの言葉について、当館刊行の『図書館協力通信』44号(1994年7月)で取り上げたことがあり、それによると出典は不明でした。それ以降に刊行された故事成語の辞典類を通覧しましたが、この言葉は掲載されていませんでした。
この他、当館の蔵書目録で書名に「継続は力」や「継続は力なり」を含む図書を通覧したところ、下記(1)の図書には平松折次の関係した大分夜間中学の校則であること、その具体的な出典は不明であることの記載がありました。また、下記(2)の平松折次の遺稿集を通覧しましたが、この言葉の出典については言及されていませんでした。

(1)『継続は力なり』 草柳大蔵 大和書房 1993年 1冊 <GK131-E59>
(2)『継続ハ力』 平松折次他著 平松折次遺稿集編・刊 1985年 <GK52-95>

< >内は当館請求記号』

 調べたのは国会図書館の人で、事例作成日は「20011113」、登録は「2005年02月02日」でした。
 現在ではネット検索というものができるんですが、それによると「住岡夜晃(すみおかやこう)」という人の「讃嘆の詩(さんだんのうた)」の詩の一節ということになってます。

『青年よ強くなれ
牛のごとく、象のごとく、強くなれ
真に強いとは、一道を生きぬくことである
性格の弱さ悲しむなかれ
性格の強さ必ずしも誇るに足らず
「念願は人格を決定す 継続は力なり」
真の強さは正しい念願を貫くにある』

 ただ、ここで気になるのは「継続は力なり」のフレーズ部分がカギカッコでくくられてる(誰かの言った言葉の引用かもしれない)ということと、この詩がいつ、どこで発表されたものなのか不明なことです。
 この詩が入っている本『讃嘆の詩』は2003年に刊行されているので比較的入手は容易のようです。また調べておこう。
 似たようなフレーズが使われているものとしては『住岡夜晃選集』第一巻、「若い友のために」の「Ⅰ.若人よ「『継続すること』の力」というものがあるようです。

『僕たちはいやいやながら、つまらない「あきらめ」に暮らして、自分の底からの力をすてて、活きようというのではない。自分が育つべく見出した場所で自分を棄て自分を捧げて継続する力を得たい』

 全文はネットで検索すると見つかると思います。