砂手紙のなりゆきブログ

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リアル背景とアニメの問題(ヤマノススメ)

 最近のアニメにおける背景は、キャラクターの漫画的記号と比べると妙にリアルに準じているので、たとえば『ふたりはミルキィホームズ』(2013年)では、非リアルな話をほぼリアルな横浜の背景でやっているので少し混乱します。
 しかし中にはリアルでなければ困るアニメもあって、『ヤマノススメ』(2013・2014年)などは実在する山を題材にしているため、いくらキャラクターが非リアルでも背景は現実に忠実なものでなければいけません。
 そのためには実際に山に行かなければいけないのですが、その場合資料として使うのは「その季節に合った山」でないと使えない、つまり春の山を取材しても春の話にしか使えない、ということで、延々と資料を集めて翌年使うことになります。
 たいていのアニメは一年かけて四季の資料を集めて、せっせと(長くても半年ぐらいで)放映することになります。
 同じ学校とか町を使えない(ことはないけど、滅多に使わない)ので、「8か月かけて開発した新製品が3か月で違うモデルになる」というパソコン関係の人よりも大変なのだった。
 楽なのはまあ、夏・秋に放映がはじまるアニメでも、4月(新学期)の風景からはじめても問題ないことぐらいですかね。