中学二年生もしくは中二病の人間が夏休みに読みたい本十冊
1・細雪(谷崎潤一郎)
これは多分夏休みのはじめの10日間ぐらいで読んで、あとの30日は谷崎潤一郎の『源氏物語』を読んで過ごす。
2・失われた時を求めて(プルースト)
これは夏休み中に読み終えられないで、秋の文化祭の前の夜までになんとか読み終える。
3・白鯨(メルヴィル)
すげぇ面白いので類書を探すけど、『老人と海』(ヘミングウエイ)ぐらいしかなくて、しょうがないので『JAWS』見たらこれが面白すぎて、夏休みの後半は似たような映画ばかり見る。一応メルヴィル全集というのもあるので、図書館の利用カードを作ったりする。まさに中二病。
4・カラマーゾフの兄弟(ドストエフスキー)
すげぇ面白いのでドストエフスキーの他の本を読んでみようと思うが、『罪と罰』で挫折する。大学生になって『白痴』『悪霊』『未成年』を再発見する。
5・百年の孤独(ガルシア・マルケス)
夏休みの間に3回ぐらい読む。あいまにラテンアメリカ文学を岩波文庫で読んでみるがどれも微妙なのでスペイン語の教本を、お年玉の貯金を使って買う。
6・天人五衰(三島由紀夫)
教師からは『金閣寺』を読書感想文用に薦められるが、てやんでぇ、って感じで読みはじめて、やっぱ『金閣寺』にしとけばよかったと後悔して、結局『近代能楽集』でごまかす。
7・万延元年のフットボール(大江健三郎)
やっぱノーベル文学賞作家の作品ぐらい読んでおかなくちゃ、と思って読んでみるけど、読書感想文が大江健三郎の文体になってしまう。
8・魔の山(トーマス・マン)
岩波文庫の上下巻ぐらい読みたいもんだ、と思って読みはじめるが、いくら読んでも上巻が終わらないので、柴田錬三郎の眠狂四郎読みはじめたら面白くて完徹する。
9・図書館戦争(有川浩)
恋愛部分が疲れるうえ何巻もあるので、途中でミリタリー関連の非小説を読みはじめる。
あと1冊はうまく決められない。
キャラ設定的には、普段は村上春樹とかフィリップ・K・ディックとかエラリー・クイーンとか読んでる、都内のそこそこの中高一貫校の男子中学生。
女子中学生が夏休みに読みたいような本はさっぱりわからない。