映画と教訓(海街Diary)
たいがいの映画や物語には教訓があり、それは時代の流行を背負っています。
わかりやすいのでは、『ワールド・ウォーZ』(2013年)の「ヤバいことをするときには携帯の電話を切っておけ」。
古いところでは『ダーティ・ハリー』(1971年)の「弾はいつも数えろ」。
流山では『百瀬、こっちを向いて。』(2014年)の、「夜中に誰かが書いた手紙は夜中に読んではいけない」。
最近だと『海街Diary』(2015年)の、「病院のまわりに桜を植えないで、庭には梅を植えよう」。
病院に春入院した人は、病室の窓から絶対「あの桜、来年も見られるかなあ」と嫌な気持ちになりますからね。
高校には積極的に桜を植えたい。「ああ、もうこの桜、来年には見られないんだなあ」と、高校3年生になったばかりの子は思って、それがサザエさんワールドでない限りは本当です。
しかし、『海街Diary』の梅の木が植えられたのが55年前だとすると、物語のヒロインたちの父母の世代が、どういう風にして知り合って、なぜ鎌倉にそのような家を建てたのか、というのが気になります。
この映画の話の60年ぐらい前には、妻を亡くしてなかなか結婚ができない一人娘と二人暮らしの、壺が好きな初老の男の話があるんだよねきっと。その一人娘がヒロインたちのお祖母さん。