砂手紙のなりゆきブログ

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シニシズムと相対主義とシラケ世代

 1970年代は左っぽいものがどんどん極左化していって、様々なテロ集団を生みましたが、その一方で日本は全共闘世代のあとの、何もない世代としてシラケ世代が1970年代中ごろを中心に生まれました。
 1970年代後半はオタク第一世代と重なる部分もありますが、シラケ世代の特徴は「真面目にやらない」で、シニシズムは「あらゆるものに価値を見出さない」、相対主義は「あらゆるものは等価である」という考えです。
 その時代にもっとも受けた小説はSFで、もっとも受けたスタイルはパロディでした。
 その後、「真面目にやってはいけないことを真面目にやる」という、シニシズムの極北を回って熱帯雨林地帯に迷い込んだ状態になるのが、1980年台前半の、コミケガイナックスが定着する時代です。
 才能がある人たちが集まるのは、金になるのかならないのかはっきりしない業界か、金にならないことがはっきりしている業界です。要するに坂道業界。
 アメリカの映画業界は、『猿の惑星』(1968年)から『スター・ウォーズ』(1977年)までが一番面白かったかな、とか思います。まあ、一番ぼく自身が見ていない時代ですけどね。