砂手紙のなりゆきブログ

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1グラムのセシウム137は何ベクレル?

これを出すには、まず以下の数を頭に入れておきます。

ln2(2の自然対数・エルエヌ2)…約0.693
これはネイピア数e(約2.718)を何乗したら2になるかという数。
要するに2.718の0.693乗は2。

1mol(モル)=アボガドロ数(炭素12の原子がこれだけの数だけあると12グラムになる)=約6.03×10の23乗
セシウム137はこの数だけあると137グラムになります。
今回は1グラムなので137分の1。

次にセシウム137の半減期(約30年)を使ってλ(ラムダ)、つまり壊変定数を出します。
要するに、まず30年を秒に直すと、30×365×24×60×60で946080000秒。
それをln2で割ると1365194805.2ぐらい。これがセシウム137の壊変定数。
要するに、半減期というのはln2と壊変定数をかけたもの。
面倒なので136520万ぐらいでいいや。13652×10の5乗。
これが何かというと、1ベクレルを出すために必要なセシウム137の原子の数です。

セシウム137の1グラムは、原子で言うと6.03×10の23乗÷137で、603×10の21乗÷137だから、4.40×10の21乗ぐらい。

(4.40×10の21乗)÷(13652×10の5乗)だから、(4.40÷13652)×10の16乗で、440÷13652×10の14乗
計算すると0.03223×10の14乗。
これを100倍して、3.223×10の12乗。

要するに、3.223テラベクレル。まあ3.2テラベクレルでもだいたいあってる。

途中で嫌になったり、乗数を間違えたりしない。

整理すると、

(6.03×10の23乗÷137)÷(30×365×24×60×60÷0.693)

もう少しわかりやすくすると、

アボガドロ数を質量数で割ったものを、半減期をln2で割ったもので割る。

アボガドロ数にln2をかけて、質量数と半減期をかけたもので割る。

4.1788×10の23乗を、137×94608×10の4乗で割る。

41788×10の19乗を、12961296×10の4乗で割る。

4×10の23乗を、13×10の10乗で割る。

4を13で割ったものの13乗。

40を13で割ったものの12乗。

ウルトラ面倒くさいので、半減期がもっと短いものでやりたい。

とりあえず、4.1788×10の23乗は覚えておいてもいい数。