砂手紙のなりゆきブログ

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年間の読書目標は冊数じゃなくてキログラムで決めよう

 年頭にあたりまして、今年の本を読む努力目標を100冊とか1000冊とかした人もいるんじゃないかと思います。
 しかしどうも本というのは文庫と単行本で字数が違うし、文庫本同士、単行本同士でも字数が違うので面倒くさい。
 そもそも人間って一年かけるとどのくらいの重さの本を読めるものなのか考えてみます。
 まず、手元の本でざっくり重さを調べます。
 ハヤカワ文庫SF、アーシュラ・K・ル・グィン『世界の誕生日』(2015年)が約320グラムで約600ページ。
 アーサー・C・クラーク『宇宙への序曲』(改訳版・2015年)が約170グラムで約300ページ。
 ハヤカワ文庫の場合は、カバーとかがだいたい20グラムぐらいで、本文2ページ(紙1枚)が約1グラムだとわかります。
 他の文庫だと、ちくま文庫のヘレン・マクロイ『あなたは誰?』(2015年)が約180グラムで約360ページなんで、少し軽いですかね。
 単行本だとぐっと重くなりまして、こないだから延々と紹介した『完本・市川崑の映画たち』(2015年)は約960グラムで約560ページ。
 辞典・図鑑類を除いて、手元にある一番重そうな本は『大岡昇平全集・14巻』(1996年)で、これが約1331グラムで約870ページ。持ち上げると「どっこいしょ」って感じになって、本を持ち上げるたびに腕がくじけそうになるから、腕を揉む人を雇わないといけない。
 いくら単行本でも1キロを越える本などは滅多にないので、普通は600グラムぐらいかなあ。
 ハヤカワ文庫だけ読んでるとすると、1冊200グラム平均で200冊読めば40キロ。1年にこれだけ読むのは大変だよ。
 日本人の人間の体重は、だいたい成人男性で60キロ台後半、成人女性で50キロ台前半だから、まあ自分の体重ぐらいの本を、文庫本に限らず読めればいいんじゃないかな。
 男性だとひと月に5キロ、一日で約170グラム。
 ちょうど『宇宙への序曲』改訳版と同じぐらいの重さです。
 雑な計算だと、缶ビール350ミリリットルひと缶飲むのにあわせて350ページ読めばいい。普通の文庫本1冊。
 日本酒の場合だと、一合が180ミリリットルということなので、毎日2合飲んで読めばいい。
 酒が飲めない人は、とにかく何でも液体1ミリリットルにつき1ページ。割と簡単そうですね。

 セブンカフェのレギュラーコーヒーだと150ミリリットルで、これ1杯で150ページというのは非常にわかりやすいです。