アニメの「メタ視点」ってあるの?(ルパン三世 ルパンVS複製人間)
毎度アニメで疑問に思うのは、というか、たいていの映像作品で疑問に思うのは、登場人物たちが、「これは虚構の世界だ」と認識しているのかどうか、ということです。「第四の壁に話しかけるか(意識するか)」というと、ちょっとややこしい話ですよね。
要するに、ドリフターズの荒井注が「何だバカヤロウ」って、カメラもしくは観客に対して言う、みたいな演技・演出。たとえば、クレイジーキャッツの植木等が「お呼びでない?」って言うときは、明らかにカメラで写されてる、ってこと意識してないですよね。あの変な世界は、その世界の中で完結している。
演劇とか舞台ではそういう、「観客に向かって話す」ってのは普通にあります。
漫才だとまぁ「お客さんも変だと思いませんか」とか普通に言う。
漫画業界では手塚治虫がそういうメタレベルのギャグを駆使してて、石上三登志の『手塚治虫の奇妙な世界』では、それだけでネタ1本作ってます。「漫画じゃなかったら死んでるところだった」みたいな感じのこと、登場人物が言ったり。
ただ、アニメだとそういうのはなかなかお目にかかれない。「何言ってんの、アニメじゃあるまいし」とか「これ、アニメにする必要あるの?」とかはないことはないんだけど、「何だバカヤロウ」ってのにはお目にかかったことない。まぁ、そんなにアニメばっかり見てるわけじゃないですけどね。そもそも小説だって滅多にお目にかからない。
要するに、「物語の世界は物語の中で閉ざされている」というのが、お約束のルールみたいです。
ただ、マクロスの世界はどうも、未来に作られた過去の話(史劇みたいな感じ)というメタ設定があるらしいので、あの作品全部見たらあるかもしれない。
今までで一番印象的だったのは、『ルパン三世 ルパンVS複製人間』で、銭形警部がパトカーごと落っこちながら、「見たかこの迫力!」って言う奴。
これってどう考えても劇場版で、映画館で見ている観客を相手にして言ってるセリフですよね? そんな馬鹿な映画(アニメ)があってたまるものか。
でも劇場版『ガールズ&パンツァー』で、やられ役のアンツィオ高校の誰かに言わせてみたいセリフではあります。出番あったらだけど。
(追記)
アニメ『桜蘭高校ホスト部』でありました。
須王環「そうとも、このアニメは学園ラブコメディ。そして俺とハルヒは明らかにラブコメ要員」「じゃ僕らは?」環「もちろん、ワキ役のホモホモ要員だ」(桜蘭高校ホスト部)3話
これはひどい。