2016-10-01から1ヶ月間の記事一覧
作品が完成したので、あとがきを書きました。 kakuyomu.jp 自作自註というのは面倒くさいが、やっておかないと勝手な・余計な解釈をする人もいるのでいやいややる、と三島由紀夫(だったかな、とにかくえらい作家)が言っていたので、別にえらい作家ではない…
アガサ・クリスティー『アクロイド殺し』のメタ構造はさまざまな発展の可能性を生みました。 クリスティーがその小説の中でやったことは、「信頼できない語り手」をひとり設定したことです。 でも、それだったら当然、なんでひとりだけという設定でいいのか…
落語「紙入れ」は、「知らぬは亭主ばかりなり」の浮気者と人妻とその旦那の話です。 職人の浮気者は旦那の留守にあれこれやるんだけど、うっかりして自分の紙入れを浮気現場(人妻の家)に置き忘れてしまう。 旦那は浮気者の親方にあたる者なので、どうにも…
昔の本格ミステリの原則(ノックスの十戒とかヴァン・ダインの二十則とか)は、やたら「○○であってはならない」「○○しなくてはならない」というのがあって鬱陶しいんで、今風の本格ミステリっぽいものの原則を考えてみます。1・犯人は誰でもいい2・犯行の…
はじめに豆知識。 映画化の際、原作者のマーガレット・ミッチェルが「レット・バトラーは誰がいいですか」って聞かれたときの答は…。 答は…。 答は、グルーチョ・マルクス! ああ、それも悪くないかもなあ。あの詐欺紳士っぽいところぴったりだ。 それはとも…
『ロミオとジュリエット』を何も知らないで鑑賞する(もしくは、読む)と不思議なのは、「なんでこんなにロミオのモンタギュー家とジュリエットのキャピュレット家って仲悪いの?」ってことです。 これの起源は、神聖ローマ帝国の皇帝であり、シチリア王にも…
これの元ネタは笑福亭仁鶴が「くしゃみ講釈」の中で語った寄席演芸の芸です。 そもそもは『金色夜叉』のお宮と貫一を、ひとりの芸人が顔を半分ずつに塗り分けて、こっち向いたらお宮で、反対向いたら貫一をやる、という、誰の迷惑にもならない芸(仁鶴・談)…
映画で一番よく知られていた『ロミオとジュリエット』は1968年のフランコ・ゼフィレッリ監督作品ですかね。元ネタがくだらないので、これも含めて、作られた映画もだいたいくだらない。基本プロットみたいなのを頂いて作り直した『タイタニック』(1997年)…
これですな。 sandletter.hatenablog.com 似たようなこと書いておくと、この時代のボブ・ディランってアレン・ギンズバーグと友達で、ランボーやヴェルレーヌといったフランス象徴主義の詩を、多分英訳で(「Louise Varese や Wallace Fowlie あたり」の訳で…
架空世界を作るには、まず太陽系を中心にした半径100光年の球形の銀河光世紀地図を使って、モデルになりそうな星(恒星)を決めます。 舞台にする惑星と恒星の距離は、恒星がどのくらいのエネルギーを放出しているかで決まり、同時にその惑星における1年(…
どうにも小説の、エピソードごとの書き出しに難儀しているので、昔の作家をパクることにしました。 すでに死んでいる外国人作家(著作権切れてる人)の、ちゃんとした翻訳を参考にテキストをいじって使う。 まず図書館に行って、古い文学全集(1960年代末か…
昔、と言っても21世紀になってからの男性向けライトノベルですが。 おれは! 絶対に! あの子を守る! みたいな感じがあって、これはこれでけっこう悪くないのです。 でも最近のラノベ読んでると違うんだよね。 え? おれがあの子を守るの? はいはい、守り…