砂手紙のなりゆきブログ

KindleDPで本を出しました。Kindleが読めるデバイスで「砂手紙」を検索してください。過去テキストの一覧はこちら→http://d.hatena.ne.jp/sandletter/20120201/p1

2015-06-01から1ヶ月間の記事一覧

落語「はてなの茶碗」の原案をテキスト化するだけの簡単なお仕事(宿駕籠の寝耳に水の洩る茶碗の掘出し)・その4

これは4回めです。 落語「はてなの茶碗」の原案をテキスト化するだけの簡単なお仕事(宿駕籠の寝耳に水の洩る茶碗の掘出し)・その1 落語「はてなの茶碗」の原案をテキスト化するだけの簡単なお仕事(宿駕籠の寝耳に水の洩る茶碗の掘出し)・その2 落語「…

落語「はてなの茶碗」の原案をテキスト化するだけの簡単なお仕事(宿駕籠の寝耳に水の洩る茶碗の掘出し)・その3

これは3回めです。 落語「はてなの茶碗」の原案をテキスト化するだけの簡単なお仕事(宿駕籠の寝耳に水の洩る茶碗の掘出し)・その1 落語「はてなの茶碗」の原案をテキスト化するだけの簡単なお仕事(宿駕籠の寝耳に水の洩る茶碗の掘出し)・その2 という…

落語「はてなの茶碗」の原案をテキスト化するだけの簡単なお仕事(宿駕籠の寝耳に水の洩る茶碗の掘出し)・その2

これは昨日のつづきです。 落語「はてなの茶碗」の原案をテキスト化するだけの簡単なお仕事(宿駕籠の寝耳に水の洩る茶碗の掘出し)・その1 - 砂手紙のなりゆきブログsandletter.hatenablog.com …ということで、世にも珍しい三島茶碗を見つけた人はどうした…

落語「はてなの茶碗」の原案をテキスト化するだけの簡単なお仕事(宿駕籠の寝耳に水の洩る茶碗の掘出し)・その1

落語「はてなの茶碗」は、京都の骨董商である茶金という人物が「はてな?」と首をかしげた結果が、どうということのない茶碗を千両にしてしまうという、どこをどう取っても上方が舞台の上方落語なんですが(桂米朝は「これは京都の人だからよろしいんで…」っ…

カメラがぐるぐる回る演出と、歩きながら話す演出が好き(ドリームガールズ)

とりあえず「歩きながら話そうじゃないか」と割と言ってくれる木下惠介の映画が好きです。 映画『ドリームガールズ』(2006年)の、何がびっくりしたかって、歌ってる人をカメラで撮って、その視点の先に、舞台のソデで聞いてる人も写しちゃってるところなん…

矢作紗友里の地獄(しゅごキャラ!)

矢作紗友里という声優がいます。 どういうアニメに出ているかは検索すればわかる。 けっこう昔(10年前)から主役・ワキ役含めていろいろなところに出てます。 問題は、この人の出ているアニメは、個人的に微妙なのがけっこうあって、にもかかわらず声を聞く…

男性が女性に言われていちばんムカつく言葉は「~って言ってんじゃん!」(百瀬、こっちを向いて。)

人の話を聞いていてなんとなく思った。 その次は「~に決まってんじゃん!」 アニメや映画(実写)では、そういう女性(女子)にあまり思い当たらない。 映画『百瀬、こっちを向いて。』(2014年)ぐらいかな。 しかし、この言い回し、いつごろぐらいからあ…

ゆるく募集・集団が違っていて接点のない者同士が問題を解決するみたいな話

昔だと『ブレックファスト・クラブ』(1985年)とか『スペースキャンプ』(1986年)かな。 チャレンジャー号の事故も同じ年でした。まだ昭和の時代。 最近の映画だと『パラサイト』(1998年)とか『ウォーク・トゥ・リメンバー』(2002年)とかかなあ。しか…

ザ・ゴールデン・カップス再発見(ヘイ・ジョー)

ザ・ゴールデン・カップスは1960年代の日本のグループ・サウンズというギターバンド時代に活躍したグループで、ヒット曲というのはムード歌謡っぽい「長い髪の少女」とか、藤竜也が歌った「横浜ホンキー・トンク・ブルース」というたわけた歌で知っている人…

コミケを作った世代は全共闘世代でもオタク世代でもなくてシラケ世代

東大紛争と70年安保闘争が終わり、あさま山荘事件と第一次オイルショックを経て生まれた、70年代前半から後半の若者(20代中心)は「シラケ世代」と呼ばれ、映画『ロッキー』(1976年)と『スター・ウォーズ』(1977年、日本公開は1978年)、そしてパンク・…

「なんでやねん」問題(プリティーリズム・オーロラドリーム)

漫才には基本「ツッコミ」と「ボケ」があります。 で、「ボケ」がくだらないこと言って、「なんでやねん!」とツッコまれる。 その立ち位置なんだけど、どうもどちらが正しいのかよくわからないんだよなあ。 古いところで中田ダイマル・ラケット、新しいとこ…

東宝の映画で「墓」という字が出てきたのは『火垂るの墓』(1988年)が最初?

雑誌「文學界」2015年5月号の映画特集記事で、スタジオジブリのプロデューサーである鈴木敏夫は以下のように述べています。P72『「火垂るの墓」(高畑勲、八八)の時は、配給の東宝が「タイトルに墓を入れるのはやめてくれ」と言ってきた。結局野坂昭如さん…

漫画の技法は小説と同じで、イマジナリーラインなんかどうでもいい(ブラック・ジャック)

手塚治虫は映画の技法を自分の漫画の中に取り入れたということになっている気がしますが、それはどうなのかな、ということで、秋田書店の公式サイトから、ブラック・ジャック168話「死への一時間」の一ページを拾って来て語ります。 これは、ブラック・ジャ…

「く↑ま↑モン」の発音が本当は「くまもん(棒)」だったことと関連して、クマとヤマの発音は難しい(ユリ熊嵐)

ところでみなさんはアニメ『ユリ熊嵐』(2014年)の「私はクマを許さない」ほかの中の「クマ」はどのように発音されていたか覚えていますか。 正解は「くま(棒)」。これは「私はスキをあきらめない」との関係かなあ。多分監督からの発音指導が入ってる気が…

再び・過去のトラウマ持ちのキャラクター禁止

ランナーは使い捨てられたトラウマを持っている。 刑事は昔解決に失敗した事件のトラウマを持っている。 政治家は地元の対立代議士にハメられたトラウマを持っている。 新聞記者はスクープのつもりでしでかした誤報のトラウマを持っている。 タイムマシンを…

中学二年生もしくは中二病の人間が夏休みに読みたい本十冊

1・細雪(谷崎潤一郎) これは多分夏休みのはじめの10日間ぐらいで読んで、あとの30日は谷崎潤一郎の『源氏物語』を読んで過ごす。2・失われた時を求めて(プルースト) これは夏休み中に読み終えられないで、秋の文化祭の前の夜までになんとか読み終える…

谷崎潤一郎は富士山みたいなもの(ヤマノススメ)

1・日本を代表する作家&山。2・遠くから見る分には美しいが、実際に登り始めると大変なだけであまり面白くない(と書くと小谷野敦さんから怒られそうなのでもう少し真面目に読みます)うえに、ご来光は滅多に拝めないし、途中で息切れする。3・夏休みの…

谷崎潤一郎『細雪』(1948年)と横溝正史『犬神家の一族』(1951年)の共通点(新房昭之)

それは…どちらも市川崑が映画化していること。 というのは誰でも知ってますが、実はもう一つあります。 歌舞伎「鬼一法眼」の三段目、菊畑の場。 くわしく書こうと思ったらもう別の人に書かれてた。検索してみてください。 小説のほうの『細雪』は読んでない…

なんで作家や漫画家は「先生」と言われるか

編集者「こちら○○編集部の××と申しますが…」アシスタントの△△「あー、先生は今喫茶店でネーム(絵コンテ)やってます」 というやりとりを何度か繰り返して、編集者「△△くん? 先生いる?」 になります。 要するに、電話を取り次ぐ人間がいると、その人は「先…

スタニスワフ・レム『ソラリス』の3つの不幸

スタニスワフ・レム『ソラリス』には3つの不幸があります。翻訳と映画と内容(テーマ)です。 翻訳に関しては、これは訳文がひどいというわけではなくて、日本でのSFが勃興するころ(1960年代)に『ソラリスの陽のもとに』という名前で出版され、日本にS…

女子の性欲についてちゃんと書かれている現代の小説って「ふがいない僕は空を見た」の他に何かないかなあ

なんかアニメでも小説でもとっさには思いつかない。 しいて言えばアニメ『ましろ色シンフォニー』(2011年)の天羽みうさんのキスシーンぐらいかな? 一応『ヨスガノソラ』(2010年)がありますが、あれはエロゲアニメ的な女子の性欲表現だし。 思いついたら…

小説はソナタ形式で書こう(白毛)

井伏鱒二「白毛」(1948年)は、二つの主題があります。「白毛」と「釣り」。 まず冒頭で自分の白毛(白髪)とその太さについて、釣具店の人と話したことが語られます。 次の段は「最近、私は屈折している場合が多いのである」とはじまり、机の前で髪の毛を…

なんで会議に明治天皇というものが必要だったのか

どうも天皇がいないと、老人の会議なんで昔の無駄話しか出てこない。 まるで誰かの十三回忌に集まった爺さんの場みたいになっちゃう。 五十代でもまだ四十年前の話とかされちゃう。伊藤博文とか。 天皇の仕事は、国民のことを考えて、老人の話を聞いて、何も…

ゾンビ映画の基本としてなんで『ワールド・ウォーZ』(2013年)が今イチなのか考えてみる

ゾンビ映画は映画のサブジャンルとしては一大ジャンルになってまして、類似映画も含めると世界中で年間100本ぐらい作られるそうです(この数字は適当ですが、普通に歴代のゾンビ映画ベスト10は簡単に語れます)。 映画『ワールド・ウォーZ』(2013年)は宣…

首脳同士が握手するときの立ち位置(機動戦士ガンダム00)

安倍総理は、表敬を受けるときには「向かって右」の立ち位置です。 右手を出して写真を撮る場合にはそのほうが断然かっこいいからです。 向かって左側の人は、右側の人より首を曲げるか、やや後ろ向きの姿勢をとらなくて、「なんか右側の人のほうがえらそう…

痴漢撲滅キャンペーンのポスターに感じた違和感と改善感

首都圏の駅には、2013年度から毎年6月には「痴漢撲滅キャンペーン」ということで、なかなか個性的なポスターが貼られていて人目を引くんですが、3回めのポスターを見て、最初のポスターに感じていた違和感がわかりました。 まず、これが1回め(2013年)の…

Amazonが本の買取サービスをはじめたようですが、それに対抗する出版社の手を教えます

それは、「出版社が、出版した自社の本を買い取る」 です。 買い取った本はまた売る。売った金は出版社と著者に回る。 古本で回ってると、出版社・著者には金が全然回ってこないんだよなー。 あと、「出版社は、本を売らない」 というのもあります。 本を貸…

モダニズムの終焉は図書館の貸出サービスとレンタルビデオ・CD店の普及から

ポストモダンはモダニズム的消費思想を駆逐することから生まれ、モダニズムは大量生産(マス・プロダクツ)を可能にした近代工業から生まれたんですが、モダニズムを文化や芸術に適応させるのは無理があるんで、古くさせる、というファッションの手法が音楽…

デヴィッド・O・ラッセル監督の奇妙なショット演出と切り返し(アメリカン・ハッスル)

映画『アメリカン・ハッスル』(2013年)はアメリカの詐欺師とFBIのおとり捜査を題材にした話ですが、最近見た映画の中では妙にカメラの動きが気になる映画でした。こういうのって何と言えばいいんだろうなあ。わざと人とは違う風に撮ってるのか、普通に撮ろ…

1968年9月18日にビートルズがしたこと(女はそれを我慢できない)

1968年9月18日にビートルズは一日で通称『ホワイトアルバム』(1968年)のなかの「バースデイ」という曲を作ってレコーディングしました。 なんでそんなにせっせと仕事したかというと、その日にBBCで『女はそれを我慢できない』(1956年)の放映があったから…