砂手紙のなりゆきブログ

KindleDPで本を出しました。Kindleが読めるデバイスで「砂手紙」を検索してください。過去テキストの一覧はこちら→http://d.hatena.ne.jp/sandletter/20120201/p1

2014-05-01から1ヶ月間の記事一覧

2014年の時点での日本の公立図書館の現状と問題(新しい図書館法)

日本の状況は、2008年のリーマンショックと2011年の東日本大震災で大きく変わったので(それ以前も変わってますが)、図書館に限らず現状分析をしている本は、10年以上前に刊行のものだったらまず使えない(当時の人の判断を歴史的に見るのには役に立ちます…

図書館のマネタイズっていうか、どうやったら儲けられるようになるのか(未来をつくる図書館)

岩波新書の『未来をつくる図書館』(菅谷明子)って本を流し読みしました。 この本の中の「未来」というのは、(多分)2003年のときに考えていた未来で、「図書館」というのは「ニューヨーク公共図書館」のことです。この図書館は運営・財政面を政府や自治体…

眼病になりました(X Japan)

本当は今日はブログ休みたいけど一応休まない。 医者の見立てによると麦粒腫。要するにものもらい。ものもらいって放送禁止用語じゃないよね。 しょうがないので、目薬さして音楽と落語聞く。 昔知ってて好きだったものしか楽しめない。 音楽はX Japanとか。…

なんでデパートと図書館の前にライオンがいるのか、どうもよくわからない(ニューヨーク公共図書館)

ニューヨーク公共図書館の本館は1911年5月23日に開館され、その前には二匹のライオンの像があり、その二匹には「アスター」と「レノックス」という名前がついています。 寝そべって(腹を地面につけて)、顔だけ起こしているかっこうなので、日本の神社や寺…

ジョージ・ロイ・ヒルとバート・バカラック

映画『明日に向って撃て!』(よく誤記されますが、「向かって」ではなくて「向って」です)の映画音楽をやることになったバート・バカラックは、監督のジョージ・ロイ・ヒルにはじめて会ったとき、彼がバッハを弾いているのに仰天しました。 ジョージ・ロイ…

童話「ごんぎつね」でムカつくところと、ぼくに納得できる終わりかた

新美南吉の童話「ごんぎつね」は、いたずら者のきつねである「ごん」と、百姓(火縄銃とか持ってるんで、農夫なのかどうかははっきりしない)である「兵十」の、因縁と恩讐の物語です。 この話は冒頭で「これは、わたしが小さいときに、村の茂平というおじい…

山川方夫と村上春樹

夭逝した作家・山川方夫のエッセイ集『目的をもたない意志』(清流出版、2011年)の巻末で、高崎俊夫は次のように述べています。『山川方夫はそのあまりに悲劇的な早逝ゆえに、いまだに伝説のマイナー・ポエットとし一部の熱狂的なファンを擁するが、私は、…

奥のほうで動く人(非情の罠)

スタンリー・キューブリック監督の長編映画第2作『非情の罠』(1955年)はボクサーを主人公にしたサスペンスで、見るのに非常な緊張感を強いられた映画でした。なにしろ映画の中のどこで誰が何をするか、いつ殺されるかとんとわからない。カメラワークは鏡…

ともだちがいない女の子はどうやって水着を選ぶのか(僕は友達が少ない)

アニメ『僕は友達が少ない』は、転校初日にヘマをしたのと外見で友達ができない羽瀬川小鷹と、隣人部を中心にその周辺に集まる6人の女子、主に同学年でライバル意識を持つ三日月夜空(みかづきよぞら)と柏崎星奈(かしわざきせな)の物語です。アニメの中…

小説は五感で書け(ライトノベル)

人間には五感というものがあるので、「行動」と「感情」と「会話」だけで小説を書いてはいけないんだろうな、とか漠然と思う。具体的にどの作品とかいうんじゃなくて。 たとえば(以下はサンプルです)、「これは…血?」 ○○は床に倒れている背広の男を見た。…

図書館の自由と規制の問題(「本を焼く自由」というのは存在するのか)

日本図書館協会による「図書館の自由宣言」は、資料の収集・資料の提供・利用者の秘密の保護・検閲への反対の4条からなっています。そして2条の1には、自由に対する制限を容認する3つの事項、つまり人権・プライバシー、わいせつ物、寄贈・委託資料の寄…

小説『図書館戦争』のヒロイン・笠原郁がもっとヤバい本を読みたがっていたら

小説『図書館戦争』の中で主人公(ヒロイン)の笠原郁は高校3年生の秋に、昔好きだった童話の完結編を手に入れようとしたところを良化特務機関に取り締まられ、危機一髪で関東図書隊の図書館隊員に助けられて、それが「図書館の自由」を守るための図書隊員…

埼玉県立図書館がネットに挙げている禁書目録から(清水一行『捜査一課長』)

埼玉県立図書館のサイトで、「検閲・禁書にあった資料リスト(~1999)」というのが公開されてます。おもに1970年代から90年代のものですが、小田実『脱走兵の思想』太平出版(1973年)思想的偏向、とか、大江健三郎『同時代ゲーム』新潮社(1981年)教育的…

「図書館の自由」と闘争精神(図書館戦争)

今ごろになって『図書館戦争』読んでます。アニメも映画も知らないけれど、若気のいたりすぎる女性主人公にかなりイライラする。もうひとりの同期の男性のほう主人公にしたほうがおもしろくなくない? 個人の感想です。でもそうするとBLっぽい話の展開しか…

アニメ『THE IDOLM@STER』のアイドルたちのケータイはどういうのか22話見るとだいたいわかるんだけど、その回だけではわからないものと納得できないものについて語る

アニメ『THE IDOLM@STER』22話は、多忙になった765プロ所属のメンバー(アイドル)たちに対してアイドルの天海春香が、事務所でやる予定のクリスマス・パーティに出席できないか、とケータイで電話するエピソードがあるので、竜宮小町所属の水瀬伊織・双海亜…

松本清張と三田文学

松本清張が短編「西郷札」で1951年にデビューしてからしばらくは、歴史小説みたいなものを書いたりしてましたが、その主な発表先は彼とは直接関係のない慶応大学の文学誌「三田文学」で、木々高太郎が非常に彼の才能を評価していたからでした。 当時の三田文…

カフェの壁を背後にして座る人(アルノルト・ベックリン)

アルノルト・ベックリンはスイス生まれの画家で、19世紀末に象徴主義の人としてせっせと絵を描き、代表作『死の島』はヒトラーに買われたり、ラフマニノフに同題の交響詩作曲させたり、福永武彦に同題の小説書かせたり、そりゃもう大人気でした(同じような…

トラウマ持ちがトラウマ克服するハーレムアニメネタって素人でも書けそうだよね

物語の基本は多分、こんな感じです。Aがいるaという状況であるBがいるbという行為をするAが変化する で、発端の「Aの状況」に関して、過去にこんなことがあったからこういう風だ、みたいなのはできるだけ避けてみたいと思います。 たとえば、Aは放射…

アニメ『THE IDOLM@STER』の765プロの事務所の固定電話は机の右にあるみたいなんだけど、16話だけ芸風違う

アニメ『THE IDOLM@STER』は弱小芸能事務所である765プロに所属する12人のアイドルを主人公にした、ゲームが元型として存在するアニメです。ゲームのほうはやったことはありませんが、「いちばん好きな歌は小鳥さんの「空」かな? 次は春香の歌う「蒼い鳥…

映画『ピアニストを撃て』で撮影監督のラウール・クタールが失敗しちゃったショット

映画『ピアニストを撃て』(1960年)はフランソワ・トリュフォー監督の長編映画第二作で、殺し屋の兄シコ・サローヤン(アルベール・レミー)とその弟のピアニストであるエドゥアール(シャルル・アズナヴール)の、特に弟の過去を中心にしたフィルム・ノワ…

ヒッチコックの手法の問題(リアクション・ショット)

コラムニストの植草甚一は、映画監督のアルフレッド・ヒッチコック『レベッカ』の評(研究)の中で「リアクション・ショット」という手法を語ります。 具体的には、「Aという人物のリアクションを先に出して、その後にその反応を招いたBという人物のアクシ…

細田守監督と西川美和監督

2006年の夏に見たアニメでいちばんおもしろかったアニメは『時をかける少女』で、いちばんおもしろかった映画は『ゆれる』でした。前者は細田守監督作品で、後者は西川美和監督作品です。 この2人はそれ以降、3年に1度新作劇場用アニメ・映画を製作・公開…

どうも桂米朝の話を聞いてると書割の前で芝居している人を見ている気になっちゃう

作業用BGMとして桂米朝の落語を毎日少しずつ聞いてます。長いの多いんで聞いてるほうもけっこうヘトヘトになる。聞いてて楽しいだけの話ってあまりなくて、なんか勉強させてもらってる、という気分になるのが心理的に微妙なのです。なんかこう、話の作り…

福島正実が書いた21世紀のむかえかたで納得いかないところ

たぶん『SFの夜』収録作品だったと思うけど(あとで記憶補完します)、新世紀の素敵なむかえかたとしてSF作家の福島正実は「豪華客船(クルーズ)のダイニングで特別なシャンペンをついでもらいながら、21世紀の初日の出を」ということを書いていて、書…

奥野健男によると『砂の女』(安部公房)『美しい星』(三島由紀夫)は政治的小説としてすぐれているらしい

全集・現代文学の発見(學藝書林)という、半世紀も前に出版された、当時の現代文学っぽいもののアンソロジーを読んでいます。プロレタリアート文学や異端の文学(あくまでも当時の異端です)なども入っていて俯瞰的にはいろいろ知ることできるんですが、197…

映画『ジョルスン物語』で不思議なもの(新聞)

映画『ジョルスン物語』(1946年)は実在する歌手アル・ジョルスン(映画史的には世界初の長編トーキー映画『ジャズ・シンガー』(1927年)で有名です)の伝記映画で、和田誠が生涯でいちばん見た回数が多い映画だって言ってて、本のタイトル『お楽しみはこ…

文学フリマ他同人誌イベント出店者に必要なもの(メモ)

文学フリマという、文章系同人誌を売るイベントに顔を出してみました。「第十八回文学フリマ」だったそうです。 雰囲気は殺伐としてないし、微妙に変な人もいないし、メガネ女子率高くて(今までの人生でこんなに沢山のメガネ女子を見たことなかった)、昔の…

和田誠が『天国への階段』に出てくる男優ロバート・クートにたどりつくまで

和田誠と山田宏一の映画に関する対談『たかが映画じゃないか』(文藝春秋、1978年)を読んでます。 なんでこんなに、中学生のときに見た(だけの?)映画を覚えていられるの、と不思議な気がします。ぼくなんてきのう見た映画だってだいたい忘れてる。覚える…

ダシール・ハメット『マルタの鷹』ってマルチーズ・ファルコンって言うぐらいだから『マルタの隼』だよね

タカはホークじゃないかな。福岡ソフトバンクホークスとか。 タカとハヤブサとは、猛禽類で行動が似ているため似た形状になりましたが、ハヤブサ目とタカ目で、「鳥綱(鳥類)」の下の「目」の段階で違っています。 わりと素人にもつけられる区別としては、…

ケータイ・スマホを持つには4つの方法があってどれが普通なのかわからない

電車の中とかホームとかでは引き続き観察していますが、どうもよくわからない。1・右手で持って右手の親指でキータッチする2・右手で持って左手の人差し指でキータッチする3・左手で持って左手の親指でキータッチする4・左手で持って右手の人差し指でキ…