砂手紙のなりゆきブログ

KindleDPで本を出しました。Kindleが読めるデバイスで「砂手紙」を検索してください。過去テキストの一覧はこちら→http://d.hatena.ne.jp/sandletter/20120201/p1

2013-07-01から1ヶ月間の記事一覧

いつから小林信彦はつまらなくなったのか(蒼穹のファフナー)

エントリーのタイトルはdisとかじゃなくて、週刊文春の連載まとめて本になったの見ると、いったいどういう層に小林信彦の需要があるのか、とんと不明だったので少し煽ってみました。それを世間ではdisと言うのか。 週刊誌には週刊誌なりの事情もあるとは思う…

情念引力(咲-Saki-)

シャルル・フーリエというフランスの哲学者がいます。フーリエ変換とかで有名なほうは、(ジャン・バティスト・)ジョゼフ・フーリエですが、シャルル・フーリエはマルクスに「空想的社会主義者」と罵られたほうです。今となってはフーリエの思想は誰もくわ…

黒い長い髪の人と瞳の色(異国迷路のクロワーゼ)

映画『カサブランカ』の中の(日本語での)名セリフ「君の瞳に乾杯」って、誤訳だって人もいるけど、まぁ「Here's looking at you, kids」は「Here's a toast」を少し略してある、という問題じゃなくって、そもそもあれ、瞳じゃないですよね。 瞳というのは…

作家と読者と床屋(ブラッドベリ)

家の近所の床屋が閉店した。もう家の近所には小売関係は魚屋も肉屋も花屋もないので、昔からあったのは本屋と床屋だけだったのに。 寿司屋は安いチェーンの居酒屋になって、ケーキ屋は安いチェーンの食い物屋になったあと、携帯電話ショップになってる。見渡…

女性語(涼宮ハルヒの憂鬱)

例によってダラダラと和田誠『お楽しみはこれからだ』という映画のセリフについて書いた本を読んでます。 7冊まで出てて、最後が1997年4月刊行なんで、21世紀の映画なんてかけらも出てこない。『バック・トゥ・ザ・フューチャー』とかが新作公開映画として…

話を盛る(ドラえもん)

中野好夫という英文学者がいます。そちらの方面では有名な先生で、東大の教授もやったんですが、「大学の先生では食っていけない」ということで、退職してフリーになりました。これに関しては丸谷才一の「開高健から聞いた話」として有名な伝聞情報がありま…

過去のトラウマ持ちのキャラクター禁止(神のみぞ知るセカイ)

アニメ『神のみぞ知るセカイ』2期、作中で「毎朝主人公を起こしに来る幼馴染、やたら事情通のクラスの男子、そして出会いがしらのパンチラ、これらの廃止を提言する」って言ってるのに「過去のトラウマ持ちのヒロイン」廃止は言わないんだな。それ言うとこ…

奇跡の桃と亀(Angel Beats!)

桃太郎って話の最初のところからなんか嘘っぽい。 お婆さんが川で洗濯をしていて、桃太郎の入った桃が流れてくるのに出くわす確率ってどんだけなんですかね。だいたい洗濯なんて一日中やってるわけないんで、せいぜい午前中の2・3時間ぐらいですよね、長く…

酒を飲む人(Fate/Zero)

伊丹十三がヨーロッパで退屈しながら読んだらしい子母沢寛の『味覚極楽』。これは子母沢寛が記者として三十余名の食べ物に関する聞き書きとその覚書をまとめたもんなんだけど、読み始めて感じてた違和感が途中で腑に落ちた。 子母沢寛さんってお酒飲まない人…

金色の髪と銀色の髪(這いよれ! ニャル子さん)

最近はもう、先が気になる放映中のアニメをしっかり追ってみるってことはあまりないんですが、ひだまり…じゃなくて『きんいろモザイク』は先をあまり気にしないでダラダラと見られるアニメなので見ています。 製作はStudio五組なんで『Aチャンネル』に割と…

語られる物語(おおかみこどもの雨と雪)

映画『スパングリッシュ 太陽の国から来たママのこと』は、プリンストン大学の小論文筆記試験選考のシーンではじまり、その中に主人公の女性、クリスティーナ・モレノとその母親のことを書いたものがあることで、「語られる物語」として映画全体が構成されま…

めんま殺しの犯人は誰なのか(あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。)

(追記) くだらない記事としては以下のものもありますので、興味がありましたらごらんください。 アクセス数が落ち着いたら、「追記」部分は外します。 sandletter.hatenablog.com sandletter.hatenablog.com ほかにもいろいろくだらないのがありますので、…

友だちについて(TARI TARI)

なんでこの人たちは仲良しなのか、不思議なのがアニメ『TARI TARI』のメイン・ヒロインの二人、宮本来夏と沖田紗羽ですね。 そもそも『TARI TARI』は物語と関係ない部分の設定説明が異様に少ないアニメで、たとえば宮本来夏の家がどこにあって、父母は何して…

コードウェイナー・スミスとフォークソング(人類は衰退しました)

昔、SFマガジンでSFスキャナーという英米の未翻訳SFを紹介するコーナーがあって、それは今でもあるんだけれど、1960年代はだいたい伊藤典夫という人がやっていました。 仕事は遅いけれど文章はうまくて、26歳で『2001年宇宙の旅』を翻訳した人で、最近…

コインローファーと女の子の靴(C3 -シーキューブ-)

高校生の女の子がはく靴では、コインローファー(ペニーローファー)が一番可愛いと思う。 これは多分起源は男子のものだったと思うんだけれど、女子が学校に履いていけそうな革靴でおしゃれっぽいものってあまりないですね。サンダルとかスニーカーで行く男…

「羅生門」を書いたときの芥川龍之介(花咲くいろは)

芥川龍之介という作家がいます。まぁそこからはじめないといけないということはないと思うけど、大正時代に短編小説を書きまくって文豪と言われるようになった作家ですね。話が短いのが多いので、たいてい中学・高校の教科書に載っていた。今でも載っている…

偶然の出会い(坂道のアポロン)

物語を作るときに、ついやりがちなこととして、この人物とこの人物を会わせるために、ちょっと無茶な状況を作ってしまう、というのがあります。 わかりやすい例として、町(ちょっと大きな、まぁ東京周辺の人なら池袋とか渋谷あたりを想像してください)で主…

緑色の髪の子(SHUFFLE!)

最近緑色の髪の子に会っていない。 いや実際にそんな子がいたらかなり変だし、多分コミケに行けば会えるのかも知れないが、ぼくの話は二次元の話です。 それどころか、ピンクの髪の子にも会っていない。 ぼくの記憶では、緑色の髪の子が出ていたアニメは『モ…

はてなブログはじめました

なんか、はてなに登録したら、オマケみたいな形で「はてなブログ」というものが使えることを知ったので使ってみる。忘れてはならないことのメモとか、気になることをあとで読み返すために残しておく。まぁ数年後の自分を読者として設定してみるわけですね。…