砂手紙のなりゆきブログ

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奇跡の桃と亀(Angel Beats!)

 桃太郎って話の最初のところからなんか嘘っぽい。
 お婆さんが川で洗濯をしていて、桃太郎の入った桃が流れてくるのに出くわす確率ってどんだけなんですかね。だいたい洗濯なんて一日中やってるわけないんで、せいぜい午前中の2・3時間ぐらいですよね、長くても。桃がどのくらいの川を流れてくるんだろうなぁ、まあ小川程度? でも上流から川まで流れるとすると、丸一日ぐらいはかかると思うよね。だったら、桃太郎の入った桃、夜中とかにお婆さんが洗濯するところ通ったら見つからないでずーっと海のほうまで流れていくよね。で、多分海底に沈んでそのまま桃太郎は死んじゃう。
 こんな馬鹿な話はないので、普通に解釈すると「桃太郎が入った桃は一つじゃない」という仮説が一番いいように思えます。要するに、上流のどこかに、桃太郎が入った桃がたくさんなっている桃の木が、それも1本じゃなくて見渡す限りに生えてるわけですよ。で、毎日数百個の桃太郎入りの桃が流れていく。季節になると、無数のお婆さんに拾われなかった無数の桃がすれ違う。君に会えた奇跡って本当にあるんだね(ここらへんは芥川龍之介も書いてました)。
 物語は、出会うところからはじめなければいけないんだけれど、桃太郎とか浦島太郎はそこらへんに無理ありませんですかね。
 浦島太郎がいじめられている亀に出会わなければ、子供たちは多分亀をいじめるのに飽きてどこかに行って別の遊びをしますよね。そんなに亀で遊ぶのは面白いとは思わないし、いじめ殺したら後味が子供でも悪いと思うんで、解放された亀は一安心して竜宮城に戻る。
 そもそも亀は竜宮城で何をやっているのか、何しに陸にあがったのか。
 ミステリー的に解釈すれば、まず亀の用事は「浦島太郎を騙して竜宮城へ連れて行く」ことで、子供たちは買収されてますね。あんだけ金銀財宝のある竜宮城にいる亀が、そういう手を使えないわけがない。亀の目的は、浦島太郎が陸でそのまま暮らしてたらなんか悪いことをしでかすことになるので(埋め立てとか海洋汚染の工場作ったりとか)、それをやめさせるためにやってきたんだと思う。ドラえもんみたいなものか。
 今日はアニメの話はありません。
 アニメ『Angel Beats!』、ガルデモの「My Song」最後の1行なんてどうかな。