砂手紙のなりゆきブログ

KindleDPで本を出しました。Kindleが読めるデバイスで「砂手紙」を検索してください。過去テキストの一覧はこちら→http://d.hatena.ne.jp/sandletter/20120201/p1

2015-05-01から1ヶ月間の記事一覧

(番外)ぼくの校正表

過去のブログテキストをまとめたものは、以下のところにあるので、よかったら買ってください。http://www.amazon.co.jp/dp/B00K0N8ORS/ お値段はキンドル有料販売ではいちばん安い設定にしておきました。為替相場によって違うんだけど、今は101円かな? 過去…

映画『市民ケーン』(1941年)と『第三の男』(1949年)の日本公開日はいつ?

映画『市民ケーン』の日本初公開は1966年6月14日。 映画『第三の男』は、1956年9月16日というのが定説になっているんだけど、その前の週の9月9日に特別有料試写会というのをやってるんです。値段は200円。けっこう高い。そのころのそばの値段が30円。今だと…

荒川区の七不思議

・JRの北千住駅は足立区で、南千住駅は荒川区・区内を走っている高速道路は存在しない・区内を荒川が流れていない(流れているのは隅田川)・都電荒川線の終点は三ノ輪橋で荒川区なんだけど、そこから一番近い日比谷線三ノ輪駅は台東区・JRの尾久駅は北…

赤塚不二夫の漫画の描きかた

(注:これは人から聞いたものを面白くまとめただけのもので、真偽は不明です) まず、午前中に数時間かけて各雑誌の担当編集者全員と赤塚不二夫のブレーンなどで、話のだいたいの方向とギャグを決めます。 その後、絵コンテ・下絵をあげて、赤塚不二夫は仮…

なんで出版社は出版契約書を著者と交わすのを面倒くさがるのか

出版社「そろそろ締め切りなんですが…」著者「わかってるよ、面倒くさい」出版社「もう締め切り過ぎちゃってるんですけど」著者「わかってるよ、面倒くさい」出版社「予定日に本が出せないんですが」著者「わかってるよ、面倒くさい」出版社「すみません、倒…

ゴダールが作ったみたいなアニメ『ONE~輝く季節へ~』は後世にまで語り継ぎたい

アニメ『ONE~輝く季節へ~』全年齢版(2001年)は、ギャルゲー原作のOVAで、元のゲームとは世界観が違っているうえ話がさっぱりわからないし作画もひどいとさんざんな評価なんですが、集中していても話がさっぱりわからないため2回見て、ウィキペディアの…

世界四大国際映画祭とは、ヴェネツィア・カンヌ・ベルリン国際映画祭とあと何?

よく知らないけど、モスクワ国際映画祭らしいです。 これが隔年になっているのは、ウズベキスタンの首都タシケント(タシュケント)で、ソ連時代は交互にやってたから。 世界中の人は、字幕もしくはそれに類するもので外国の映画を見るのと売り買いをするた…

翻訳小説を10倍遅く読んで頭にさっぱり入ってこない方法(RDGレッドデータガール)

それは、以下のようにすることです。「なんでこれが漢字で、これがひらがななのか考えながら読む」 一例として、ハヤカワのポケミス、『黄昏に眠る秋』(2011年、ヨハン・テオリン、三角和代訳)の冒頭を見てみます。『その壁は大きな丸石を積みあげたもので…

今まで吹奏楽部を扱ったアニメが出てなかったのは、吹きながら歌えないのでキャラソンCDが作れないからだと思った(リトル・チャイルド)

ビートルズのジョン・レノンはハーモニカ、ポール・マッカートニーはトランペットができるんですが、「吹きながら歌えない」ということでやめてしまいました。 ビートルズのデビューシングル「ラヴ・ミー・ドゥ」では、ポールが歌ってジョンがハーモニカを吹…

スリンガーショット

ハリウッド映画の西部劇では、主人公の身長をごまかすためと、銃を持ったポーズが抜群に決まる(特にワイドスクリーンの場合)ために、足元を写さないショットの技法が定着しました。 写真ではニーショットという言いかたが一般的ですが、映画業界用語として…

「趣味は散歩、トレッキングに植物栽培、嫌いなものは数学とピーマン」って子は誰?

答はアニメ『RD 潜脳調査室』(2008年)のヒロインである女子中学生・蒼井ミナモ。 キャラ設定の中で嫌いなものは話に出しやすいんだけど(ピーマンとか)、好きなものってのは出しにくいんですかね。 このアニメ、体型は普通のリアル女子に近くて(ミナモの…

学校の先生って何年も、どこのクラスでも同じ話と同じことを黒板に書かなければいけないので大変だなと思った

ぼくが考えていた未来(21世紀)の教室は、・黒板じゃなくてプロジェクターに先生のノートを映す・それと同じものが各生徒に転送される というものなんですが、そういうアニメどうも見たことない。 大学の講義ではプロジェクターは普通なんですけどね。 でも…

社長の孤独

社長になると、社内の誰かと一緒に酒に飲みに行く、ということは、接待の場合を除いてはできなくなります。 専務派とか、常務派とか言ってた頃には、部下(子分)を連れて派手に飲み歩きもできるんですが、社長になって対立するボスを追い出す(多くの場合は…

タバコ臭かった人はみんな死んだ(米沢嘉博)

久しぶりに神保町に用事があって行ったので、明治大学米沢嘉博記念図書館に寄ってみました。ただし1階だけ。「~没後20年展~ 三原順 復活祭」というのをやってたんだ。もう終わってたと思ってたんだけど、チェックしておいてよかった。 三原順さんは小さく…

資格・検定商法

とりあえず、「アニメ資格検定」というのを考えてみます。1級から5級ぐらいまで。 まず、使えそうな仲間を集める。その際に出版関係者を必ず混ぜておく。また、資格の必要なものに携わった経験者も混ぜておく。アニメをもう作らなくなった人も混ぜておく。…

萩尾望都「10月の少女たち」真知子の話に関する3つの謎

萩尾望都「10月の少女たち」は雑誌「COM」1971年10月号に掲載された、萩尾先生が22歳のときの作品です。内容は3つに分かれていて、その真ん中にあたる7ページの作品が日本の高校生・鈴木真知子と、その家に家庭の事情で一時預かりになる父の友人の少年…

外国語は10日間で文法をざっくり理解して、一生かけて語彙を増やす

語学というのが面倒なのは、文法は比較的構造として理解できるんだけど(だいたいそんなに変な構造のものは少ないはず)、個々の単語がどういう意味なのか、最低数千の単位で覚えなければいけないことです。 東大に入れるぐらいの学力の子は、もともと素質が…

映画評論家・桂千穂による新東宝映画おすすめリスト

新東宝株式会社は1947年から1961年にかけて日本に存在した映画会社で、桂千穂『新東宝は“映画の宝庫”だった』(2015年、メディアックス)のリストによるとその期間に716本の映画が作られ、公開されました。 その中で桂千穂の見立てで◎になっている作品をリス…

悪い宇宙人は別に外惑星や左側から来る必要もないし、地球から別の星に行くのに木星や土星を回る必要もない

当たり前のことですが。 割と木星には前進基地作ったりするかなあ。 地球に一番近いケンタウルス座アルファ星は赤緯マイナス60度ぐらいなんで、外惑星を通らなくてもそこから来る宇宙人は地球侵略できる。だいたい太平洋に落ちてみるんじゃないかと思います。…

雑誌業界が景気よかったころの話

今はもう大半の雑誌は見る影もない衰退ぶりですが、1980年代から1990年代の中ごろぐらいまでは日本の雑誌の黄金時代でした。黄金時代というのは、そこに集まる人間の間で金が回るということで、回る金の元になったのは広告代理店を通して企業の宣伝・広告費…

定期試験の問題を作るのは中ボスの強さ設定をするのと似たようなもの(銀河機攻隊 マジェスティックプリンス)

中学・高校の定期試験は、一定の時間に解答が可能で、成績の格差があきらかに出るような問題を作らないといけません。 60分必死で書いても解答欄が埋まらないような数の問題だったり、下段の注釈にしか書いてないようなことを穴埋め問題に出したりしても(し…

少女漫画における「24年組」って少女漫画の王道だったの?

24年組というのは昭和24年生まれを中心にした少女漫画家の一つの世代で、ウィキペディアでは青池保子、萩尾望都、竹宮惠子、大島弓子、木原敏江、山岸凉子などの名前が挙げられています。今だともう60過ぎて年金がもらえるぐらいの世代ですが、活躍した1970…

押井守が語る、お手本にしたい映画監督は増村保造

押井守『勝つために戦え! 監督稼業めった斬り』(2015年)は、2010年に出た本の増補・改定・改題版で、ヒッチコックの記号や手法を若手は模倣するべし、という話の中で「教科書として勉強しておくべき」日本の映画監督について以下のように話しています。P2…

「キャプテン・フューチャー」のシリーズって真面目に書かれてたの?

エドモンド・ハミルトンの代表作であるキャプテン・フューチャー・シリーズは1940年代前半に書かれた、スペースオペラの代表作でもありますが、1941年に「スペースオペラ」という語が生まれたころには、このような宇宙冒険大活劇というアクション・ヒーロー…

モーパッサン全集2巻(1965年春陽堂)を借りてくる

半世紀前の本ですか。 この1冊でだいたいモーパッサンの200編ぐらいの中短編が読めます。 ただし、3段組で1000ページぐらいある。 辞書か聖書みたいな本だけど、なんとかせっせと読みます。 けっこう検索したら置いてある図書館多いみたい。 翻訳が古いか…

クレーンで吊るすかレールで移動するか(荒野の用心棒)

映画『荒野の用心棒』(1964年)の素晴らしいところは、適当に映像が汚いところと、奥行き演出が過剰なところです。 1960年代から屋外撮影にクレーンが多用されるようになって、人物の近景から画面がどんどん下がっていって、人物を小さく移すという手法が定…

古今亭志ん朝の「ね(ねえ)」と柳家小さんの「ええ?」と三遊亭圓生の「スー」はデジタルで消してもらいたい

落語家で名人と言われている人でも話ぐせというのはあるもので、ね、たとえば素人がインタビューに答えると「そうですね」とか「まあ」とか言いがちになるのと同じようなものです、ねえ。ぼくもテキスト化するときに「まあ」みたいな、ね、あってもなくても…

先のわからない話(佃祭)

落語の「佃祭」と「鰍沢」は、先のわからない話です。 どうしてかというと、この話は、物語というのは普通ははじめ・真ん中・終わりとあるのに、いきなり真ん中(途中)からはじまってしまう。 佃祭は、佃島に祭りを見にいった小間物屋の旦那が、帰りの船に…

ナボコフ『絶望』の叙述トリック

ナボコフとボルヘスとスタニスワフ・レムの共通点は、推理小説とメタ言及小説が好きなことと、こわがりなことと、少し恥ずかしがり屋なところです。 もともと推理小説はメタな構造に合ってるんですが、ナボコフとボルヘスに関してはアラビアン・ナイトの「話…

映画には手法を模倣すべき芸術がない

アニメや漫画や小説や絵画は、映画みたいな手法を使うことが可能なんですが、映画の場合は「○○のような手法」という、模倣すべき他の芸術やジャンルがありません。多分ないんだろうな。ないような気がする。ありますか。 だから、映画を作る人は、他の人が作…