砂手紙のなりゆきブログ

KindleDPで本を出しました。Kindleが読めるデバイスで「砂手紙」を検索してください。過去テキストの一覧はこちら→http://d.hatena.ne.jp/sandletter/20120201/p1

2015-12-01から1ヶ月間の記事一覧

(番外)2015年に頑張って書いたのでもう少し読まれてもいいんじゃないかと思う記事ベストテン

10本も選べるかどうか不明ですが、とりあえず大みそかなので挙げてみます。 去年の12月から今年の4月はじめぐらいまでサボってしまったので、来年はもう少し頑張るのと、サボってしまった日をあとで何かアニメの感想みたいなので埋めておきます。 順番は古…

市川崑の映画に関する本人の一言集・4(『おとうと』から『東京オリンピック』まで)

引き続き『完本・市川崑の映画たち』(市川崑+森遊机、洋泉社、2015年)の中から、自作の映画に関する市川崑自身の話を引用してみます。 引用は大変大ざっぱなものなので、この本そのものを読んで、さらに市川崑監督の映画を、見れるものがあったら見ること…

市川崑の映画に関する本人の一言集・3(『処刑の部屋』から『ぼんち』まで)

引き続き『完本・市川崑の映画たち』(市川崑+森遊机、洋泉社、2015年)の中から、自作の映画に関する市川崑自身の話を引用してみます。 引用は大変大ざっぱなものなので、この本そのものを読んで、さらに市川崑監督の映画を、見れるものがあったら見ること…

市川崑の映画に関する本人の一言集・2(『あの手この手』から『ビルマの竪琴』まで)

引き続き『完本・市川崑の映画たち』(市川崑+森遊机、洋泉社、2015年)の中から、自作の映画に関する市川崑自身の話を引用してみます。 引用は大変大ざっぱなものなので、この本そのものを読んで、さらに市川崑監督の映画を、見れるものがあったら見ること…

市川崑の映画に関する本人の一言集・1(『花ひらく 眞知子より』から『足にさわった女』まで)

洋泉社の『完本・市川崑の映画たち』(2015年)を読んでます。 これは森遊机が市川崑に聞き語りして1994年にワイズ出版から出たものに、『四十七人の刺客』(1994年)以降の全作品を増補してまとめたものです。 市川崑監督の映画は、見ていると実に勉強にな…

記憶に残るいい映画(アニメ)はハッピーエンドじゃない奴だけ

クリスマスシーズンは終わりましたが、どうもその期間にみたクリスマス映画の大半が割とどうでもいいものでした。 なんでそうなっちゃったかというと、多分ラストが見えてしまうからなんでしょうね。 恋人たちはいろいろあったけど結ばれ、家族たちはいろい…

クリスマスの前に『涼宮ハルヒの消失』(2010年)見たかと思ったんだけど、劇場公開は2010年の2月だったんだな

人間の記憶というのは、5年もするとすっかりすり減ってしまうもので、クリスマスが扱われている映画を劇場で見たのは、どうも12月ごろだったかなー、と思ってたんだけどぜんぜん違ってた。 岡本喜八の映画『ブルークリスマス』は1978年の11月公開だったんで…

いい作詞をするためのコツにならって、007のテーマに作詞してみる

007のテーマ (※最初にタイトルを決めると全体のイメージが沸きやすくなる) I don't know what you know (※外国語のニュアンスで伝えたいことの幅を広げる) こーろーすーぞー こーろーすーぞー (※インパクトを強めるために同じ言葉を繰り返す) ジェーム…

いい作詞をするためのコツ(みならいディーバ)

アニメ『みならいディーバ(※生アニメ)』(2014年)は、1話45分で延々とふたりのバーチャルディーバが話し続けて、1話でひとつの曲の歌詞を視聴者のみなさんと一緒に作る、全10話で7.5時間という狂人のアニメです。 これ見終わった人は「私は『みならいディ…

映画『ブレードランナー』(1982年)以前のフィリップ・K・ディックの日本での知名度

映画『ブレードランナー』(1982年)以前のフィリップ・K・ディックの翻訳状況について考えてみます。映画の公開は、日本では1982年7月、アメリカでは6月のことでした。 なにしろ30年以上前のことなんで、今となってはフィリップ・K・ディックはSFを読む…

Trident「ブルー・フィールド」のタカオの前髪の左側が気になって仕方ない(蒼き鋼のアルペジオ)

原則として最近はぼくのブログでは画像や動画を載せないことにしています。 なんか画面が重たくなる(特に動画や複数画像貼ったりすると)のと、なるべく文字(文章)で表現できるように練習してみようかと思っているからなんです。 あとYouTubeのリンク先し…

エルモア・レナードの小説十戒

そのセンスとストーリーテリングで1980年代の日米ミステリー業界を唖然とさせたエルモア・レナードは、2001年7月16日のニューヨーク・タイムズで「小説十戒(10 Rules for Good Writing)」というものを披露しました。 全文は「Easy on the Adverbs, Exclama…

完全数は物語部(仮)員の数とクラスの数と全校生徒の数

6人は物語部(仮)の部員の数です。各学年2名。小さい3年生(サイコロの1の目)と利発な妹の1年生(サイコロの6の目)がいます。6は1と2と3で割れて、1と2と3を足すと6になる完全数です。 28人はひとクラスの数です。ヨコ5タテ6の配置で、最…

サイコロの6つの目と7番目の目とミステリー

六面体の通常のサイコロは、1のウラが6、2のウラが5、3のウラが4、と、足すと7になるように作られています。 1天6地東5西2南3北4というのが通常で、これを雌サイコロと呼び、「南4北3」になっているものを雄サイコロと呼びます。 サイコロの…

人物が会話するときのイタリア映画的解決法(ビッグ・ガン)

映画『ビッグ・ガン』(1973年)は、個人的には三隅研次なみに過小評価されてる(セルジオ・レオーネの名声のみが稲垣浩なみに高い)と思われる、マカロニ・ウェスタンの監督であるドゥッチョ・テッサリのギャング映画です。 殺し屋の役を演じるのはアラン・…

コマとショット(カット)とシーン(シークエンス)

映画のコマは「あ」「い」といった音節もしくは「愛」といったひとまとまりの語です。 ショット(カット)は、たとえば「愛とは無慈悲なものだな」というセリフです。 シーン(シークエンス)は、そのセリフやその他のセリフと動く映像によって構成される、…

江藤淳と山川方夫(三田文学)

体を壊して先の見通しも暗い時期の秀才・江藤淳に、リハビリと叱咤激励のために原稿を書かせたのは、当時三田文学の編集長であった山川方夫でした。 角川文庫『夏目漱石』(1968年)、「新版への序」では、江藤淳は以下のように述べています。『もし、私が十…

映画の文法的に見る『007 スペクター』

(今回はネタバレを含んでますのでご注意ください) 映画『007 スペクター』(2015年)を見ました。 秘密基地は爆破される、いくら殴っても平気な悪役がいる、ブロフェルドのヘリコプターは落とされる、というお約束満載で楽しい映画でしたが、少し長すぎて…

毎週末に同じ映画を1年間見なければならないことになったら、あなたは何を選ぶ?

ぼくの場合は、音楽がうるさくなくて、映像が美しくて、話がややこしいけれどややこしすぎなくて、キャラが多いけれどきっちり描写されてるものにしたいです。 木下恵介『二十四の瞳』(1954年)かなあ。 しかしこの映画、見るたびに胃とか内臓が痛くなって…

映画を体験で語る人と中身で語る人(エピソード記憶と意味記憶)

たいていの映画はそれを見た映画館と合わせて語られた時代というのが多分ありました。あったんじゃないかな。 こないだ読んだ映画の紹介本なんて、大半が「この映画は○○という映画館で見た」という話になっていて、個人的な体験なんてどうでもいい、と怒りマ…

3週連続して週末に劇場版ガールズ&パンツァーを見たんだけどどうも立川の爆音上映の高評価に納得いかない

この映画は全国のあちこちでやっているので、いろいろな音の環境が楽しめます。 1回めはどこにでもあるシネコンで見ましたが悪くなかった。 2回めは立川シネマシティの爆音上映を見ましたが、どうも違和感ある。 この映画はアニメの音で、アニメの音っての…

学園を舞台にした話を考えるときに創作者がしなければならないこと

・学校の場所と通学路と校舎の配置(どこにどんな教室があるかその他)を考える・ひとクラス30人の名前と趣味と特技と家族関係を考える・一週間の時間割を考える(できれば全学年の全クラスだけど、まあひとクラスでいい)・一年間の学校行事を考える そして…

毎日ブログ記事書くモチベーションは何によって維持されるのか

(PR記事) 人によっていろいろだと思います。 アクセス数とか、言及数(ブックマーク数その他)とか、はてなスターの数とか、読者の数とかですかね。 どうもぼくのブログは扱ってるネタがあまりにも趣味に走り過ぎてる、というか自分が興味のあることしか書…

赤と青の線のどちらを切ればいいのか、という話は『ジャガーノート』(1974年)が起源

映画『ジャガーノート』(1974年)は、大西洋航路をアメリカに向かう豪華客船(ということになっているけど、どこかチープさを感じさせる)ブリタニック号に爆弾が仕掛けられ、荒海の中を処理班が乗り込んで、赤と青のどちらの線を切るか決めさせる話(の元…

叙述トリックのミステリーは、よくも俺を騙しやがったな、と本を叩きつけたくなるようなのが名作

叙述トリックというのは、曖昧な・信用できない、あるいは嘘を言っている語り手によって作られるミステリーのトリックで、そこがトリックのキモなため、具体的な著作どころか作者の名前さえおそろしくて口に出せない、「牛の首」みたいな話です。 …「牛の首…

落語「船徳」の一場面における手塚治虫的演出とサイレント映画その他の演出

落語「船徳」は、若旦那の徳兵衛が遊びが過ぎて勘当になったために、船頭になる修行をする話です。 この中では、夏の暑い盛り、舟でも借りて四万六千日のお参りに行こうじゃないかと思ったふたりの男が、徳兵衛の舟に乗ってひどい目に会いますが、そのはじめ…

関係ないものを結びつける人間の想像力と久保田万太郎「釣堀にて」の問題

これは昨日の話の続きです。 久保田万太郎「釣堀にて」は、若者と女性、それに老人の三人が、子供・母親・子供と面識のない父親の物語として解釈されるようなキャラ設定になっているはずです。 だけどこれ、変ですよね? 本当にこの子(若者)は老人の子供な…

超・人情噺「釣堀にて」(久保田万太郎)

久保田万太郎の戯曲「釣堀にて」(1935年「改造」1月号に掲載)は実に不思議な戯曲です。 これは、一人は二十代の若者、もう一人が五十代半ばぐらいの老人の、釣堀での会話ではじまります。 まず若者は、自分は母親が、今の父ではなく別の男と関係してできた…

忠犬は雪の日に凍死する(無法松の一生)

映画『無法松の一生』(1958年)は、小倉の暴れん坊で無学だけれど一途に生きた富島松五郎(通称無法松)と、軍人の未亡人・吉岡良子とその一人息子・敏雄の物語で、無法松は物語の中で小学生の敏雄と出会い、その成長を見届け、よぼよぼになって雪の中で死…

三船敏郎が本気で怒ったこと(椿三十郎)

三船敏郎は常に撮影の一時間前にはスタジオ入りをしていて、台本はすっかり暗記しているので持ち込まず、いくら待たせても「役者は待つのが仕事だ」と、職人のような役者でした。 映画『椿三十郎』(1962年)では、つかまった若者たちを助けるためにひとりで…