砂手紙のなりゆきブログ

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今も昔も大学の新入生は数年前のことしか知らないしゼロ年代の映画なんて多分映画館では見ていない

 岩波書店の雑誌「図書」2015年4月号では、池澤夏樹が仙台の女子大学で3・4年生を教えていて、映画の『シックス・センス』(1999年)のネタが通じない、と困惑してました。
 さらに向田邦子を知らないことには唖然(科目が創作表現研究、という、小説を知らないと話にならない講座なのです)。
 この春に大学生になった人はだいたい18・19歳で、映画などは親に連れられて見ないようになるのはせいぜい中学生。早熟な中学生でも5~6年前の映画しか自分だけで映画を見たことがないということになります。
 具体的に監督で言います。
 マーティン・スコセッシは『シャッター アイランド』(2010年春公開)。
 ピクサーは『トイ・ストーリー 3』(2010年夏公開)。
 クリストファー・ノーランは『インセプション』(2010年夏公開)。
 クリント・イーストウッドは『ヒア アフター』(2011年春公開)。
 ウディ・アレンは『恋のロンドン狂騒曲』(2012年末公開)か『人生万歳!』(2010年末公開)。
 これ以前の作品はDVDとかでしか見ていない。
 まあ、中学二年の夏に『インセプション』見た子はいるだろうけど、中二の新学期始まって早々に『シャッター アイランド』見た子はどうするのか。ちゃんとマーティン・スコセッシの過去の映画全部見るのか気になります。
 というか、今の子は過去の映画簡単に見れるからいいですね。
 小説の場合も古いのは簡単に読める。
 向田邦子は全集が、だいたいどの図書館でも置いてあるけど、そういうの読むのはもう若い子じゃないんだろうな。