砂手紙のなりゆきブログ

KindleDPで本を出しました。Kindleが読めるデバイスで「砂手紙」を検索してください。過去テキストの一覧はこちら→http://d.hatena.ne.jp/sandletter/20120201/p1

話にはわかりにくい記号を入れておくとデイヴィッド・リンチっぽくなってすぐ忘れる(複製された男)

 映画『複製された男』は2013年のカナダ映画ですが、自分と瓜二つの男が映画俳優をやっているのに気がついた大学の講師が、その男と会ってダブル不倫するという、わりとどうでもいい内容に「蜘蛛」という記号が冒頭とラストにからんで、「なんか見たような気がするんだけど、ラストしか思い出せない」という妙な映画です。
 おまけに、蜘蛛は原作には出てこない映画オリジナル。
 日本だったらATG時代に勅使河原宏が作ってそうな映画です。
 あっそうだよ、これ、安部公房が書きそうな話(プロット)なんだよ。
 音楽の嫌な感じも、そういうのが映画音楽に使われてた時代の日本映画に似ているし。