砂手紙のなりゆきブログ

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青い映画の時代(マイノリティ・リポート)

 スピルバーグ監督の『マイノリティ・リポート』(2002年)は、犯罪予知が可能になった未来を、青に統一した色調で作り上げています。
 が、しかし、これではいくら何でも青すぎる。
 1980年代までのスピルバーグは、インディ・ジョーンズのシリーズでもわかる通り、ここまで青くなかったと思うんですが、これは撮影カメラマンのヤヌス・カミンスキーのせいですかね。
 昔は、青い映像をきれいに撮ることが難しかったんですが(要するに、照明の出力の問題)、デジタル撮影と(多分)LEDによって割と安価に作れるようになったため、濃い味系のラーメン屋がどんどん味が濃くなるように、映画の画面が青くなっていきました。
 現代の映画監督で、比較的青くない映像を作ってる人というと誰だろう。ウェス・アンダーソンかしらん。この人の映画は不思議なくらいオレンジ色なんだよなあ。
 ここらへんに関しては、もう少し別の機会に長く話したい。