砂手紙のなりゆきブログ

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小津安二郎とパルプ小説(その夜の妻)

 小津安二郎の戦前の映画『その夜の妻』(1930年)は、ウィキペディアには「雑誌『新青年』1930年3月号に掲載されたオスカー・シスゴールの短編小説「九時から九時まで」を原作に野田高梧が脚色した作品」と書かれていますが、原題は「Nine to Nine」で、アメリカのパルプ雑誌「ディティクティブ・ストーリーズ」1927年4月号に掲載されたものです。
 と、苦労して調べてみたんだけど、まぁ『怪樹の腕 〈ウィアード・テールズ〉戦前邦訳傑作選』(東京創元社、2013年)に書いてあります。初版では『ある夜の妻』になってたけど、直ってるみたい(未確認)。戦前日本のパルプ雑誌事情(日本で読んでる人がいたのかどうかとか)とかわかって面白いです。
 しかしなぜこのようなものを松竹蒲田撮影所長の城戸四郎が作ってみようと思ったのか、きっかけが不明なので城戸四郎の伝記とか読んでみよう。何かわかったらまた書きます。
 なお、映画そのものも著作権切れっぽいので、YouTubeその他で多分見ることができるんじゃないかな。