砂手紙のなりゆきブログ

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マーティン・スコセッシとアルフレッド・ヒッチコック(タクシー・ドライバー)

 スコセッシに対するインタビュー集『スコセッシ・オン・スコセッシ』(フィルム・アート社、2002年)で、彼は映画『タクシー・ドライバー』(1976年)について以下のようなことを言っています。P103

『みんなでヒッチコックの『間違えられた男』を見て、ヘンリー・フォンダが保険会社のオフィスに入っていくところの動きと、カウンター越しの人たちの視線が次々に変わるところを研究した。ああいうパラノイアこそ用いてみたかったのだ。』

 そんなところあったっけ。『タクシー・ドライバー』を見ても思い出せない。選挙事務所のところかな。
 ぼくの印象としては、スコセッシはヒッチコックの映画技法とは180度、とまでは言わないけど、120度ぐらいかな? 違ってる感じがしてたので、彼がヒッチコックからいろいろ学んだ、というのが面白かったです。映画音楽もそのせいだったのか。ヒッチコックの映画に割と近いのは1960年代の007映画で、340度ぐらい違っているのがブライアン・デ・パルマの映画なんじゃないかと思う。