砂手紙のなりゆきブログ

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映画『十二人の怒れる男』を『十一人の怒れる魔女』に変えてみる(ストライクウィッチーズ)

 映画『十二人の怒れる男』(1957年)は、テレビドラマを映画にした、シドニー・ルメットの劇場映画初監督作品で、十二人の陪審員たちによる評決で、一人だけどうしても「有罪とする根拠がとぼしい(いわゆる合理的な疑い。リーズナブル・ダウト)」という理由で無罪を主張し、みんなの意見を変えさせる話です。
 真実のみを検討しよう、というその男(8番と呼ばれ、ヘンリー・フォンダが演じています)の話は、裁判の勉強にはなりますが、今だったら決定的な情況証拠に乏しく、目撃証言もあやふやなのでちゃんと裁判になりますかね。そこらへん、検事とかが徹底的に容疑者を犯人にしたがってる側に対して合理的な疑いで、もっとちゃんと調べろ、と今の時代なら言うと思います。
 あと、陪審員が一応職業や身分・人種も異なってるとはいえ全員白人男性というのもあり得ない。半分は女性で、3~4人は黒人、ひとりは東洋系だろ、とか思っちゃう。
 このヘンリー・フォンダの役はディンゼル・ワシントンでもいいんじゃね? とか思いますが、彼の場合は最後まで有罪を主張する3番の役でもいいんじゃね? とか思います。
 なお、この映画は1997年にリメイクされ(世界的には2007年のロシア版のほうが有名です)、その際の8番の役はななな何とジャック・レモン。まだ生きてたのかっていうぐらい。足がよぼよぼでベッドから戸口まで行くのに41秒はかかる証人の老人とあまり年が変わらない。
 3番の役をやったジョージ・C・スコットゴールデングローブ賞助演男優賞を取りました。まあそうだよなあ。この役は悪役設定なんだけど、ディンゼル・ワシントンがやっても多分受賞する。
 ということで、2015年版(女性とヒスパニックとアジア系入り)の『十二人の怒れる男』を考えてみようかと思ったけど、そんなにアメリカ映画にくわしくないんだよね。
 しょうがないので、アニメ『ストライクウィッチーズ』(2008年)、連合軍第501統合戦闘航空団のキャラで考えます。11人しかいないんで、1番は欠番で、

2番(臆病な銀行員):サーニャ・V・リトヴャク「みんながそう思うなら…」
3番(強情な会社経営者):ペリーヌ・クロステルマン「無罪ですわ…無罪…」
4番(沈着冷静な株式仲買人):ミーナ・ディートリンデ・ヴィルケ「確かに…覚えてない」
5番(スラム街出身の工場労働者):エイラ・イルマタル・ユーティライネン「ムリダナ」
6番(人情に厚い塗装工の職人):リネット・ビショップ「続けてください、9番さん」
7番(怠惰なセールスマン):エーリカ・ハルトマン「あーもういいよ無罪で」
8番(真面目な建築家):宮藤芳佳「だっておかしいじゃないですか」
9番(観察力に長けた老人):坂本美緒「もう少し8番の話を聞いてみたい」
10番(差別主義的な会社経営者):シャーロット・E・イェーガー「私が負けるわけがない!」
11番(几帳面な時計職人):ゲルトルート・バルクホルン「7番! きさまそれでも帝国軍人か!」
12番(自分の意見が弱い広告代理店社員):フランチェスカ・ルッキーニ「きゃははっ」

 …改めて思うんだけれど、こういうネタってぼく以外の誰に受けるんだろう。